第50回労働リーダーシップコースを開催、10月27日に閉校
~43名が修了、第1回からの通算の修了生は1,735名に~
「時代の求める労働組合の役割」を総合テーマに同志社大学・関西セミナーハウス活動センター協力のもと開催した。4本の柱にもとづく全人格的な教育をめざし、労働法や労使関係論など実践的な講義から、国内外の労働運動などの歴史的背景を学ぶ講義、職場の人間関係について考えるメンタルヘルスに関する講義など幅広いカリキュラムに加え、ゼミナール、坐禅やお茶室体験など日本固有のカルチャーに触れるプログラムも実施した。第50回コースは女性5名を含む43名が受講し、旧西日本コース(現在の労働リーダーシップコース)の修了生は、通算で1,735名となった。旧東日本コース(第1~40回)の939名と合わせて、労働リーダーシップコースの修了生は2,674名となった。
◆開校式
2018年10月11日(木)10時から開校式を行った。篠笛(森田玲・玲月流初代)の奏楽で始まり、式辞として香川孝三校長(神戸大学名誉教授)、松岡敬名誉校長(同志社大学学長)が、コースの意義を述べるとともに、受講生を激励した。また主催者代表挨拶として浅沼弘一金属労協事務局長が挨拶に立ち、「1969年に始まったこのコースも節目である50回を迎え、修了生も約1700名を超えた。労働リーダーシップコースは与える研修ではなく、皆さんで作っていただく研修です。自らが主体的に運営していく第50回コースにしていただきたい。」と述べた。その後、来賓として厚生労働省の土田政策立案総括審議官が挨拶に立ち、「働き方改革、第4次産業革命など変革の真っただ中にいる今、皆さんには知見を活かして労働界のけん引役としてその役割を大いに発揮されることを期待しています」と激励された。次に自らも第35回コースの修了生である山本一志関西ブロック代表が、続いて、石田光男副校長が挨拶に立ち受講生を激励した。最後に受講生を代表して村田製作所労働組合の渡辺華緒理さんが受講生宣誓を行い、開校式を終了した。
◆講義(4つの柱に基づく全人格的教育)
縦:「自分の立つ歴史的背景を学ぶ」、点:「自分の立っている場について学ぶ」、横:「自分の住む世界の拡がりについて学ぶ」、深:「自分の生きる基礎について学ぶ」、の4つの柱に基づく計12講義を受講した。
◆特別プログラム
金属労協議長・副議長と受講生が5つのテーマに分かれて討論を行う特別討論会「金属労協三役と語ろう」や、企業経営者の方からご自身の経験を通じた経営論や人生感など語っていただく特別講演「経営と人間」、京都ならではのプログラムお茶室体験、講義の合間には受講生全員で貴船神社を参拝するなど、講義以外の特別プログラムも実施した。
◆ゼミナール
5つのテーマに分かれて計4回にわたって議論を重ね、最後に発表を行った。各ゼミナールのテーマは以下のとおり。
香川ゼミ 『労働組合と国際』~21世紀国際社会における労働組合の役割
石田ゼミ 『労働組合と職場』~すべての人が働き方を選べる時代へ
中田ゼミ 『労働組合と社会』~仕事と処遇 納得性のある給与の決め方と水準
冨田ゼミ 『労働組合と働き方』~わしたちが考える多様な働き方の実現に向けて
上田ゼミ 『労働組合と企業』~労働組合の存在感を高めるには
◆閉校式
2018年10月27日(土)朝から出発(たびだち)の集いを行い、受講生がコースを通して学んで感じたことを一人ひとりが述べ合った。その後、閉校式を行った。式辞として香川孝三校長(神戸大学名誉教授)が「このコースで築き上げた仲間との絆を大切に助け合って日本の労働運動を支えていっていただきたい。」と激励し、43名全員に修了証書を授与した。主催者代表挨拶として浅沼弘一金属労協事務局長から「このコースで学んだことを持ち帰って、是非周りに広めていっていただきたい。来年開催する50周年記念式典でお会いすることを楽しみにしている。それまでそれぞれの場で活躍されることを祈念している。」と述べた。その後、ゼミナール担当講師の石田副校長(同志社大学教授)、冨田運営委員(同志社大学教授)、上田運営委員(同志社大学教授)が挨拶に立ち、修了生を激励した。受講生代表としての答辞では、第50回の級長であるJFEスチール福山労組・濱田実仁執行委員が14日間の思い出と今後の決意を表明、「卒業の歌」を全員で合唱し、閉校式を終えた。