新着情報(労働リーダーシップコース)

第42回労働リーダーシップコース開校(2011年1月12日)

2011年01月12日

伝統のユニオンリーダーの登竜門
41名の受講生が元気に参加

金属労協が主催する伝統のユニオンリーダーの登竜門である労働リーダーシップコースの第42回が、2011年1月12日、京都・関西セミナーハウスにおいて、開校した。今回は、北は栃木、南は熊本から41名の受講生が参加(うち女性3名)し、1月29日まで合宿形式で研さんに励んでいる。受講生は、「時代の求める労働組合の役割」をメインテーマに、労働法、労使関係論、国際労働運動論など体系的な講義を受講するとともに、5回にわたるゼミナールを通して職場・組合における課題について指導講師の元で討論を行うなど、同じ金属の組合の仲間とともに、友情を育みつつ全人格的な多彩な研修を受けている。

開校式 | 1週目 | 2週目 | 3週目 | 閉校式

開校式

平田校長

八田名誉校長

開校式は琴の演奏で幕を開けた。最初に、平田哲校長が式辞を行い、「楽しく和気あいあいとした雰囲気の中で、『よく学び、よく遊べ』をモットーに、日常から一端離れて、この文化と自然と人の和に恵まれた関西セミナーハウスの場で、合宿生活を通して、もう一度、組合活動の原点について、みんなでじっくり考え学びあうときとしてほしい」と述べた。

つづいて、八田名誉校長が挨拶に立ち、「このコースには3つの目的がある。ひとつは、『幅広い知識の習得』を行うことである。これからの労働運動、労使関係の構築のために必要な新たな知識の習得をすることである。二つ目には、講師の先生と受講生との密度の濃い意見交換・かかわりあいを行うことである。これは、このコースの柱であるゼミを通して講師と受講生同士の徹底した討論を行っていく。三つ目には、組合は異なるとも全国から集った受講生諸君の仲間づくりである。寮生活を通した切磋琢磨に期待したい。 佐藤一斉「言志四録」には、「小にして学べば、即ち壮にして為すことあり。壮にして学べば老いて衰えず。老いて学べば死して朽ちず」とある。生涯学習の一環として、この3週間、充実した時を過ごされることを願っている」と激励した。

西原金属労協議長

中野厚
労省政策統括官

つづいて、主催者を代表して、西原議長が挨拶に立ち、「JC結成して直後、労使対等の関係のためには高い識見の組合リーダーの育成の必要性を感じて、欧州労組に見習って、大学との提携による労働リーダーシップコースを1967年に開設、1969年からは西日本でも開校、グローバル経済の中で、課題を集中して体系的に学びあう場としてこのコースがある。3週間にわたる研修に出してくれた職場・労組の仲間たちの期待に応えてほしい。『学ぶこと』は自分を変えることである。このコースを通して、これから皆さんが労働組合活動に取り組む上での基軸を自ら作ってほしい」と激励した。

次に、来賓を代表して、厚生労働省の中野政策統括官から祝辞をいただいた。中野統括官は、「金属労協が、結成直後から指導者養成講座である労働リーダーシップコースを開講されてきた。その先見性に敬意を表したい。我が国の経済は持ち直している。雇用情勢も厳しい情勢だが次第に改善していくことが期待。昨年6月に策定した新経済成長戦略を通じて雇用創出に取り組んでいる。雇用戦略2020年に向けて①労働力人口の減少の食い止め、②失業を職業能力訓練開発のチャンスに変える、③非正規労働者を含めたジョブカード制度(日本版NVC)、④ディーセントワークの実現、を柱としている。雇用情勢が厳しい中で、学卒者の就職向上にも取り組んでいる。このコースに受講された皆様の今後のご活躍を祈っている」と激励した。

中條運営委員長

山口関西ブロック
代表

香川副校長

続いて、中條毅運営委員長が挨拶に立ち、「日本が非常に危機を迎えている中で、労働組合としてどうチャレンジしていくのか。日本人は戦術は考えるが、戦略は考えないと言われている。この研修を通じて、大きな日本の戦略を考える指導者に育ってほしい。中国に対しても大きな力を発揮できるのは、労働組合の皆さんだ。頑張ってほしい」と激励した。

続いて、地元関西ブロックを代表して山口代表が挨拶に立ち、「この研修を通して、感性あるリーダーに成長してほしい。変化の兆しを察知し、次の変化を先取りし、手を打てる、本物のリーダーになることを期待している」と激励した。

続いて、香川副校長が挨拶に立ち、「私も26年以上このリーダーシップコースにかかわっているが、今も続けられている理由は、『教えることは学ぶこと』ということだ。私自身もこのコースから学ばせてもらっている。受講生の皆さんも与えられるのではなく、自分自身で学びとってほしい。この3週間、風邪を引かずに健康で最後まで頑張ってほしい」と激励した。

最後に、受講生を代表して、三菱重工労組高砂支部の大谷和弘さんが受講生宣誓を力強く行い、開校式を終了した。

開校講演

熱心に話を聞く受講生

続いて、西原浩一郎金属労協議長から、「これからの労働運動とリーダー像」と題して開校講演を受けた。西原議長は自身の労働運動の体験もおりまぜながら、労働運動の現状認識をはじめ、労働組合の基本的役割とその役割遂行のための条件整備、労働組合の力の源泉などについて考えを披露した。また、自身の体験からリーダー像についても考え方を述べた。

オリエンテーション、グループ形成

午後からは、オリエンテーションオンの後、高橋正氏を講師に「貿易ゲーム」を行い、グループ形成を行った。晩の夕食交流会では、平田校長の乾杯ですき焼きを食べながら交流を図った。その後の全体セミナーでは、全員が自己紹介を行った後、各ゼミの班長、副班長を互選した後、級長の選出に移り、平田ゼミ班長の横田芳治さん(ヤマハ発動機労組)が級長に選ばれた。第1回実行委員会の後、全員がラウンジに集まり、さらに懇親を深めた。