2016年10月10日 リオデジャネイロ発(速報版)
インダストリオール第2回世界大会を開催
ホフマン新会長、サンチェス新書記長をはじめ新指導陣を選出-相原議長は副会長に選出される
世界大会で選出されたインダストリオール新指導陣(四役)
5000万労働者を結集するインダストリオール・グローバルユニオンは、第2回世界大会を、ブラジルのリオデジャネイロで開催し、新たなリーダーシップ(四役)を選出した。
世界100カ国以上から約1,500名の大会代議員は、10月4日~7日に世界大会のためにリオに集い合った。
10月5日(水)には、新たなリーダーシップの役員選挙を行い、インダストリオール・グローバルユニオンの新会長としてドイツIGメタル会長のイェルク・ホフマン氏を選出した。
新書記長には、ブラジルのバルター・サンチェス氏を選出した。サンチェス氏は、ブラジル金属労組(CNM / CUT)を務めていた。
新書記次長には、アトレ・ホイエ氏(ノルウェー・新任)、ジェニー・クロフト氏(英国・新任)、ケマル・オズカン氏(トルコ・再任)の3名が選出された。
新任のアトレ・ホイエ氏はノルウェー金属労組国際部長を務めていた。ジェニー・ホルドクロフト女史は、以前、インダストリオール本部で政策局長を務めていた。
新副会長については、インダストリオール6地域から1名ずつ計6名の副会長を各地域からの指名に基づいて大会で承認した。
・イサ・アレム (ナイジェリア/IAサハラ以南のアフリカ地域)
・キャロル・ランドリー(米国/IA北米地域)
・タハール・ベルベリ(チュニジア/IA中東・北アフリカ地域)
・相原 康伸(日本/IAアジア太平洋地域)
・ラウル・マシュー(IAアルゼンチン/南米地域)
・アンドレ・フェルベ=2016-2018、アグスティン・マーティ
ン=2018-2020(スペイン/欧州地域)
大会代議員一同は、勇退するインダストリオール初代会長のベルトルト・フーバー氏と、初代書記長のユルキ・ライナ氏への感謝の思いを込め、盛大な拍手で労をねぎらい、両氏は降壇した。
新会長に選出されたイェルク・ホフマン会長は、新任の挨拶を行い、「分業に基づいて、ますます増加するフレキシブルな生産モデルは、労働運動を新たな課題に向かい合わせる。多くの国で労働者達が敗者の一員として数えられる一方で、多国籍企業はグローバル化の勝者となっている。世界中の雇用者は、一時的とゼロアワー契約を通じて柔軟性を要求するが、その引き替えに、安全性と安定性を与えることは拒否する。これを、我々は、と受け入れることはできないし、受け入れるつもりはない。」
「Fighting Forward(未来への闘い)との大会テーマの反映について、インダストリオールのバルター・サンチェス新書記長は、次のように述べた。「インダストリオール・グローバルユニオンは、攻撃の矢面にさらされている世界中の労働者の諸権利を守るために未来に向けて闘う準備ができている。非常に少数の人の手に富が集中するモデルを逆転させるように努めながら、我々は、不安定労働をストップさせ、企業欲と対抗するための措置を強化する。 インダストリオールは、この最初の4年間を経過して、誇るべきことが多数ある。今の課題は、最も必要としている人々、特に東南アジア、アフリカ、ラテンアメリカの国における、最も必要としている人々の利益のために、最大の労働組合の最大の労働組合の構造とサポートを活用することである。
インダストリオール第2回世界大会は、10月7日(金)まで続き、大会代議員は次の4年間のインダストリオール・アクションプラン(活動計画)を審議・決定すると共に、コロンビア、韓国、ブラジルに関する決議を決定した。
インダストリオールは、鉱業、エネルギー、製造業分野において、世界140カ国に600組織以上の加盟組合を有している。インダストリオールは、 2012年6月に結成され、労働者のためのより良い労働条件と世界中の労働組合権のための闘いを続けており、世界的な連帯における新しい力となっている。
背景
インダストリオール・グローバルユニオンは、3つの国際産業別労働組合組織(GUF)、すなわち、国際金属労連(IMF)、国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)および国際繊維被服皮革労組同盟(ITGLWF)の三者が合併し、デンマークのコペンハーゲンで4年前の2012年6月に設立された。