2005〜06年度運動方針 |
―経済・社会の中長期的変化に適合する 金属労働運動の追求と運動基盤の確立―
わが国経済は、大幅な量的金融緩和を背景に、中国向けなどを中心とする輸出拡大も相まって、景気回復基調が顕著なものとなっています。完全失業率も改善の兆しを見せていますが、これは非典型雇用労働者の増加によるものであり、また長期にわたる失業者が失業者全体の3分の1以上に達するなど、景気回復を国民全体が共有できるものとはなっていません。景気回復や画期的な新製品の売り上げが増大していることなどにより、企業収益は全体として改善していますが、これは事業再構築や組合員のこれまでの協力・努力によるところが大きく、勤労者に対する収益改善の成果配分は不十分といえます。 こうしたなか、国際的な原燃料価格の上昇をきっかけに、日銀はすでに金融引き締めに転じているものと見られ、わが国ものづくり産業が、原燃料のインフレと製品のデフレという板ばさみに陥る危険性も否定できません。政府・日銀は引き続き量的金融緩和を維持し、「デフレ解消」に努め、安定的な景気回復を図ることが重要です。そうしたなかで、行財政改革をはじめとする、わが国の潜在成長力を回復させ、本格的・長期的な成長軌道を取り戻すための構造改革に取り組んでいかなければなりません。 経済のグローバル化・市場経済化の急速な進展のなかで、企業間競争が熾烈なものとなっていますが、グローバルな市場経済において、今後も中国など海外における生産が拡大していく傾向が強まるとしても、わが国ものづくり産業が引き続き国際競争力を確保していくためには、国内生産基盤を強化していかなければならないという認識が、経営側も含め、世論全体に広まりつつあります。金属労協としても、産業インフラコストの引き下げやものづくり技術・技能の継承・育成、規制の整理・撤廃など、ものづくり産業の国内生産基盤強化に向けた政策・制度課題について、一層の取り組み強化を図っていくことが重要となっています。 そのためにも、産業・企業を支える人材への投資が不可欠であり、金属産業にふさわしい総合労働条件を実現していかなければなりません。しかしながら、経済・社会環境の変化や産業・企業ごとの業績格差の拡大により、従来型の春季生活闘争は改革を迫られており、環境変化に対応したJC共闘の構築が求められています。具体的には、JCミニマム運動の推進をはじめ、社会的に波及力のある賃金水準形成の取り組み強化が不可欠といえます。また金属産業においても、雇用形態の多様化が急激に進行しており、社会的賃金水準形成の一環として、非典型労働者に対する均等待遇の実現をめざしていかなければなりません。 国際的には、グローバル競争のなかで、生産体制・生産拠点の見直しが、世界レベルで行われています。また、海外の日系企業における労使紛争も漸増しており、中核的労働基準の確立など、IMF(国際金属労連)を軸とした国際労働運動の一層の強化が不可欠となっています。金属労協はIMFの中核的な役割を担う組織であり、アジアをはじめとするIMF加盟組織との連携強化のなかで、国際労働運動全体の強化・発展をめざしていくとともに、生産拠点として急激な成長を遂げている中国の工会との関係強化を新たな活動の柱のひとつとして、取り組んでいかなければなりません。 一方、長期にわたる景気の低迷や生産拠点の移転、非典型雇用労働者の増大などにより、年毎に組織人員は減少の一途をたどっており、財政的にも厳しい状況となっています。また、金属労協としての組織的課題も増えてきており、一層の組織の維持・強化に向けた取り組みが重要になってきています。 2005〜06年度の運動推進にあたっては、こうした内外情勢の大きな変化を踏まえた基本的考え方に立ち、次に掲げる5つの重点課題を柱として、中長期的な課題に対する総合プロジェクトチームによる討議・推進を軸に、具体的な取り組みを図り、求心力ある金属労働運動の追求と発展基盤の確立をめざします。 1. 総合プロジェクトチームによる「環境変化に対応する運動の追求と発展基盤の確立」への取り組み 金属労協は、ここ数年来、従来型の運動からの脱皮をめざし、改革のための議論を推し進めてきました。そして、こうした取り巻く環境の大きな変化は、より一層の改革の推進を必要としています。今期設置の「総合プロジェクトチーム(仮称)」を中心に、金属労働運動全体の発展基盤確立をめざし、「今後の運動のあり方」「本部機能を含めた組織のあり方」などについて、今期2年間において具体的方針を策定します。 2.景気回復の維持、構造改革の推進と 金属産業の国内生産基盤強化を図る運動展開 わが国経済の景気回復基調が顕著なものとなっていますが、景気回復が国民全体として共有できるものとはなっておらず、わが国の潜在的な成長力を回復させるための、行財政改革を中心とする構造改革も、依然として進展していない状況にあります。わたしたちは引き続き「デフレ解消」に努め、安定的な景気回復過程を維持するなかで、本格的・長期的な成長軌道を取り戻すための構造改革に取り組んでいかなければなりません。 中国をはじめとするアジア諸国やEU(ヨーロッパ連合)に新たに加盟した中・東ヨーロッパ諸国を加え、経済のグローバル化・市場経済化がますます進展し、企業間競争は熾烈なものとなっています。このような状況のなか、わが国の基幹産業たる金属産業をはじめとするものづくり産業が国際競争力を確保するためには、国内生産基盤を強化していくことが不可欠となっています。そのためには、産業インフラコストの引き下げ、技術・技能の継承・育成、規制の整理・撤廃を果たしていくとともに、時代を画する新技術の開発を進め、高機能・高品質・高付加価値の製品を供給し、もってグローバル市場をリードしていくことが重要です。 わたしたちは、こうした観点に立って、政策・制度の取り組み、産業政策の取り組みを一層強化し、その実現をめざしていきます。 @ 景気回復基調を維持し、デフレを解消するための取り組み、わが国の潜在成長力を回復させるための構造改革の取り組み、勤労者の生活不安払拭に向けた政策・制度諸課題解決の取り組み。 A 産業インフラコストの引き下げ、ものづくり技術・技能の継承・育成、規制の整理・撤廃など、ものづくり産業の国内生産基盤強化に向けた産業政策課題の取り組み。 B 金属産業としての対中戦略のあり方、国内生産基盤強化に向けた産業政策を確立するための中国プロジェクトの実施。 C 「ものづくり教室」など、労働組合自らの活動によるものづくり基盤強化に向けた実践的な取り組みの充実・発展。 D 金属産業の持続的な発展に向けた、中核的労働基準に関する企業行動規範(COC)労使締結の取り組み、企業の社会的責任(CSR)における労働組合の参画の取り組み。 3. 「第2次賃金・労働政策」に基づく総合労働条件の改善と新たな労使フレームワークの構築 金属労協は、従来から年毎の環境変化に即して、春季生活闘争の改革を推し進めてきています。90年代後半以降のグローバル化・市場経済化の加速と企業間競争の熾烈化は、取り組み環境の構造的な変化をもたらしており、金属各産業・企業の事業構造や収益状況に違いが広がるなかにあって、金属産業全体を包み込み納得性ある「JC共闘」を構築することが喫緊の課題となっています。 「第2次賃金・労働政策」では、日本の基幹産業としての金属産業の発展を洞察しつつ、それを支える勤労者の姿として、ワーク・ライフ・バランスに考慮した「生活との調和と自己実現をめざす多様な働き方」の構築を提起するとともに、今後のJC共闘のあり方についても一定の整理を行なっています。この政策に基づき、求心力のあるJC共闘の構築によって、「生活との調和と自己実現をめざす多様な働き方」の実現をめざした総合労働条件改善に向けた取り組みを推進していきます。 また、経済・社会の転換点にあっては、さまざまな政策課題について幅広く国民的な合意を形成することが不可決であるとの観点から、2002年に「社会的合意形成」の運動を提起し、この運動を支える労使関係の構築をめざした取り組みを展開しています。金属産業労使会議の強化を図り、産業・企業の枠を超えて金属産業全体を網羅する「労使関係」の構築に取り組むとともに、日本経団連との協議の充実を図っていきます。 @ 「第2次賃金・労働政策」の実現に向けた取り組みの推進 A 「JC共闘指標」の具体的整備など、春季生活闘争の改革と強化 B JCミニマム運動の実践展開による社会的規範力強化への対応 C 新たな労使フレームワークの構築など社会的合意形成の取り組みの推進 4.国際労働運動の一層の強化・発展に向けた取り組みの推進 90年代以降、市場経済の急拡大と世界経済のグローバル化が加速するもとで、日本の産業・企業の経済活動は、貿易や投資を通じて、あるいは国際分業や海外生産によって国際的な展開を強めており、特に東南アジアや中国への海外事業展開を急速に推し進めています。 一方、アジア諸国は外資を積極的に導入し、アメリカ経済の成長のもと輸出主導による成長を遂げており、東アジアを経由した間接輸出というかたちでわが国の景気回復にも寄与しています。また、中国経済の実質GDP成長率は2003年に9.1%にも達し、予想以上の高成長を遂げています。 しかし、アジア諸国の労働運動の基盤はいまだ脆弱なままであり、労働運動への社会的な認知度は低く、労使関係も未成熟な段階に止まっています。生産拠点の移動とも相まって、日系企業における労使紛争も増加しており、アジアにおける日本の主導的役割の遂行が不可欠となっています。 金属労協は、従来の国際連帯活動のあり方を再整理すると共に、アジアを中心に各国の良好な労使関係構築に積極的な役割を担いつつ、国際労働運動の一層の強化を追求していきます。 @ IMF運動への積極的な協力と主導的役割の発揮と責任の遂行 A 「国際連帯活動のあり方の整理」による国際労働運動の一層の強化・発展 B アジアを中心とした具体的な国際連帯運動の推進 C 中国における金属関連労組との連携強化 5.組織強化と財政基盤の確立に向けて 金属労協は2004年5月に40周年を迎えましたが、これを契機に、さらなる金属労働運動の発展強化のために、組織体制の基盤強化を図るとともに、連合金属部門連絡会の機能強化に向けた取り組みを進めます。また、2004年7月にまとめた中間報告「組織の強化・拡大に向けた取り組み」を基本に、今後も組織委員会の場で論議を深めます。組織として抱えている課題は組織拡大を中心に山積しており、非典型雇用労働者の問題をはじめ、具体的な組織強化策について、実態調査なども行ないながら継続的に対応策を検討していきます。 また、金属労働運動の基盤となる金属労協本部の機能強化を図ると共に、引き続き効率的かつ効果的な財政配置に努め、財政基盤を確立します。 @ 組織強化に向けた取り組み A 連合金属部門連絡会の機能強化に向けた取り組み B 金属労協本部機能の強化と財政基盤の確立 <トップへ戻る>
「運動推進にあたっての基本的考え方と重点課題」を今期2年間の運動の柱として、以下の具体的な運動展開を通して、その推進によって中長期的な取り組みの環境変化に対応しうる金属労働運動の実現をめざします。 特に、今期は「総合プロジェクトチーム」を設置し、「今後の運動あり方」検討の中心的委員会と位置付け、三役会議・各種委員会との連携を密にし、金属労協各産別の理解と合意のうえに、取り組みの整備・強化を図っていきます。 また、連合金属部門を実質的に担う組織として、その役割・機能を発揮すべく、連合との一層の連携強化を図り、金属労働運動全体の発展基盤の確立をめざしていきます。
(1)今後の部門別運営を含めた金属労働運動全体のあり方の検討、ならびに金属労協本部機能の強化 この10年間における日本の経済・社会は、デフレ下のもとで経済成長が低迷しただけでなく、経済の様相・中身を大きく変化させました。特に、90年代後半においては、企業の設備・雇用調整圧力が加速し、資産価格の下落とも相まって、金融不安が深刻化し、経済そのものの規模縮小を余儀なくさせました。また、中国経済の急拡大による産業空洞化問題が顕在化すると共に、多くの日本企業は海外における事業展開を一層拡大しています。 いま日本経済は景気回復の足取りを強めていますが、一方で従来からとってきた日本型システムの考え方を大きく変えようとしています。これは産業・企業においても同様であり、企業経営は自らの組織の再編・整備を進めると共に、企業統治のあり方変革を推し進めています。 金属労協はここ数年来、こうした取り組み環境の構造的な変化のもとで、労働運動の一層の発展に向けてその一翼を担うべく、連合運動との整合を図りつつ、連合金属部門の視点を含めて、金属労協本部機能の機能強化に取り組んできました。しかし、経済社会の変化は、環境変化に対応する金属労働運動そのものの一層の整備・強化を必要としています。 わたし達はこうした観点から、今期2年間において「総合プロジェクトチーム」を設置し、連合運動の動向を睨みつつ、部門別運営を含めた金属労働運動全体のあり方や、傘下産別との一層の連携強化を今後どのように進めるかなど、金属労協本部機能の強化とあわせ、検討を積み重ねていきます。
(2)金属の新たな運動展開を支える地方組織強化に向けた取り組み 2002年秋、金属労協の地方組織である9つの地方連絡会議(地連)を解散し、連合の部門運営強化に対して先行的な役割を担いながら、金属産別のある全ての地方連合会に金属部門連絡会の設置を目指して運動を展開してきました。 今後は連合運動強化と金属労働運動強化の視点から金属部門連絡会の全国ネットワークの強化を図ります。そして具体的な運動展開については、総合プロジェクトチームにおける論議経過を受けながら、連合ならびに各産別と連携し実効ある活動展開に結びつけていきます。 (3)各産別との連携強化による一体的運動の推進と財政基盤の確立 @ 99年9月のJAM結成、2003年9月には基幹労連が結成され、金属労協は6年間で8産別から5産別体制になりました。この動きは金属だけでなく連合傘下の各組織でも同様の動きにあります。これは、今後の労働運動の将来方向も含め、見直しの時期に来ていることを現しています。 また、労働組合の組織構成は、支部、単組、企業連、産別、金属労協、連合、さらに横に地域組織という複数階多重構造であり、この構造をいかに合理的に機能させるかが重要なポイントとなっています。金属労協は各産別との連携強化による一体的な運動なども視野に入れながら機能強化を図るための検討を総合プロジェクトチームを中心に開始します。 A 金属労協は2004年7月に「中期財政施策2006〜08年度」を確認しましたが、今回の中期財政施策も前回同様、組織人員の減少における長期的な将来予測が立てにくいなどの理由から、対象期間を向こう3年間としました。また、今回の中期財政施策では、2005年度以降論議される「金属労協の組織のあり方」に対しても、中長期的な財政基盤の確立の視点から、総合プロジェクトチームに対しての問題提起を織り込みました。 今期も組織人員の減少により財政規模の縮小を余儀なくされるものの、これまで以上に効率的、効果的な財政運営に努めると共に、産別との一体的な機能強化の追求などにより、中期的な財政基盤の確立をめざします。 <トップへ戻る>
(1)政策・制度要求の策定とその実現に向けた活動の展開 @ 2004年4月に策定した「2004年政策・制度要求」の実現を図ります。以下の4本柱と重点政策を中心に、政府・政党に対する要請活動を展開します。 @.当面の景気回復と潜在成長力を回復させるための構造改革 日銀・政府一体となったデフレ解消、適切なマネタリーベースの供給、為替相場の安定、独立行政法人、特殊法人の整理・統合・簡素化・民営化への間断なき検討、府省、独立行政法人に対する独立した第三者機関による政策評価、通常国会冒頭における国の決算など、政府が引き続き「デフレ解消」に努め、本格的な成長軌道を取り戻すための構造改革の推進を図る政策を要求していきます。 A.ものづくり産業の国内生産基盤強化 国際的に極めて高いわが国の産業インフラコストの是正、ものづくり教育の徹底・強化など、ものづくり産業の国内生産基盤強化に向けた要求を行っていきます。また、わが国のものづくり産業が国内市場やグローバル市場で持続的な成長をしていくため、国内における公正な取引慣行の確立や、WTO・ドーハラウンド、FTA交渉を積極的に推進し、公正・公平な自由貿易体制を確立していくよう働きかけを行っていきます。 B.勤労者の雇用と生活基盤の安定 金属労協は、より「良質な雇用」の創出を柱として、勤労者が技術・技能、情報や知恵を蓄積し、自身の能力を発揮することによって金属産業において競争力を確保し、その上で長期安定的な生活の設計が可能な雇用環境を整備していくよう政府に働きかけていきます。また、生活者の観点からは将来の安心・安定の確保に向け、公正・公平かつシンプルな税制の確立や少子超高齢化時代に則した社会保障制度などの抜本的な改革、地球温暖化をはじめとする環境問題の解決に向けた要求を行っていきます。 C.民と官の役割の整理 わが国の潜在的成長力を回復させるためには、官で行われている非効率な分野を民間が担い、生産性の向上を図り、コストを引き下げ、資金・資源の有効な活用を図ることが不可欠であり、郵政三事業・道路関係四公団の民営化やPFI事業に関する「官と民」の役割分担を明確に整理し、構造改革を推進していくよう政府に働きかけていきます。 A 2005年以降の政策・制度要求の策定に関し、「民間・ものづくり産業・金属産業」に働く者の観点に立って、大胆な絞り込みを行っていきます。絞り込みにあたっては、以下のような切り口から検討を進めていきます。 ○金属労協の政策・制度要求が長期的に何をめざしていくのか整理を行い、その考え方に基づき政策・制度要求を策定する。 ○重要課題について徹底的に論議し、可能な限り金属労協各産別の意見を集約していく。 ○産業政策に関わる政策・制度課題において、金属労協で取り組むものと産別で取り組むものとを整理する。 ○中央で取り組む課題と地方で取り組む課題を整理する。 B政策・制度実現に向けた取り組み @.政策・制度中央討論集会の開催 金属労協は2004年4月、これまでの「政策・制度シンポジウム」に変えて、はじめて「政策・制度中央討論集会」を開催しました。2005年以降の政策・制度要求策定に際しては、この「政策・制度中央討論集会」の一層の充実を図り、職場・単組の意見反映を強化します。 A.連合を通じた政策・制度課題の解決に向けた取り組み 金属労協として、また連合・金属部門の大多数を占める立場から、「民間・ものづくり産業・金属産業」に働く勤労者の観点に立って、連合を通じて、政策・制度課題の解決に向けて取り組みます。 B.政府・政党に対する要請活動の展開 金属労協としてとりまとめた「政策・制度要求」に関しては、政府・政党に対して要請活動を行い、金属労協の考え方の実現を図ります。 C.政治顧問を通じた実現の取り組み 「政策・制度要求」の実現力を高めるため、政治顧問との連携を強化していきます。具体的には、2003年にお願いした政治顧問幹事の方々を中心に、情報交換ならびに連携強化を行うとともに、要求実現に向けた具体的な戦略については、各顧問議員秘書との連携のなかで構築していきます。 D.地方における政策・制度の取り組み 「政策・制度要求」の具体的な項目のなかには、地方が密接に関わり、また地方が主軸となって展開すべきものも多く含まれています。 それぞれの地方における事情を反映した政策・制度の活動とともに、金属労協の掲げる政策・制度課題の実現に向けて、地方ブロックを通じて、連合の地方ブロック金属部門連絡会、地方連合金属部門連絡会と連携を図り、活動を展開していきます。 また各産別を通じ、組織内地方議員のみなさんに金属労協の政策・制度要求についての理解を促進し、その実現を図ります。 (2)今後の産業政策の取り組みにおける「中国プロジェクト」の展開 わが国金属産業の対中国投資は、拡大を続けています。グローバルな市場経済の進行のもとで、中国経済の発展は国際分業体制の再構築を不可欠としており、そうした中でわが国ものづくり産業の国内生産基盤の強化が極めて重要となっています。 また一方で、巨大な消費市場として日本金属産業との関係も年ごとに強まっており、中国金属産業の経営、技術・技能、人事、労使関係などについて調査・分析を行い、国内金属産業の維持・強化に向けた産業政策のあり方を探っていく必要性が高まっています。金属労協は、こうした観点から、政策委員会を中心に、労働政策委員会、国際委員会とも連携し「中国プロジェクト」を推進していきます。 (3)ものづくりの楽しさを子供たちに伝える「ものづくり教室」などの充実と発展 将来のものづくり産業の基盤強化のためには、技術・技能の継承・育成が不可欠であり、とりわけ戦略的なものづくり教育の構築が不可欠です。 そのための労働組合自らの活動として、2004年度活動方針に基づき電機連合・パイオニア労働組合所沢支部において、ものづくりあるいは科学分野の工作・実験などを小学生と共に行う「ものづくり教室」を実施しました。 このトライアル結果を受けて、2005〜06年度においては、労働組合による「ものづくり教室」などの今後の取り組みについて、産別本部・地方組織・企連・単組との密接な連携のもと、産業・企業の特徴を生かしつつ、創意工夫を図りながら充実・発展に向け検討していきます。 (4)企業行動規範(COC)と企業の社会的責任(CSR)の取り組み推進 わたしたちは2003年秋以降、中核的労働基準に関する企業行動規範(COC)の労使締結をめざし取り組みを展開してきました。 こうした運動展開の経緯を踏まえて、2004年12月に開催する第47回協議委員会に向けて、今後の取り組み方針を検討していきます。 また、アメリカ、ヨーロッパ、日本を問わず世界的に続発した企業不祥事をきっかけとして、各企業は企業の社会的責任(CSR)に関する取り組みを強化しています。勤労者にとって健全な労働条件・職場環境を確保し、消費者利益・株主利益を保護し、企業の永続的な発展を図るため、労働組合が労使協議会を通じ、あるいはCSR取り組みのための社内システムを活用して、その推進に積極的に参画していくよう、取り組みを進めます。具体的には、ISOにおけるCSR規格策定の状況をにらみながら、2004年3月に策定した「CSR(企業の社会的責任)推進における労働組合の役割に関する提言」の実現をめざします。 (5)新たなライフスタイルの確立をめざすサマータイム制度の早期導入に向けた活動 地域社会とのふれあい機会の増加、野外活動を通じた健康的な生活習慣の確立、国民的な省エネ意識の向上など、勤労者をはじめ国民全体の新たなライフスタイルの確立に寄与するサマータイム制度の早期導入に向けて、対政府要求、超党派議員への働きかけ、理解促進活動など様々な機会を捉え活動を行っていきます。 (6)政策・制度課題、産業政策課題をさらに深堀りするための政策研究会の開催 政策・制度課題、産業政策課題のなかでもとくに重要なテーマについて、さらに深堀りをしていくための研究会を随時開催し、「政策・制度要求」実現のための活動につなげていきます。 <トップへ戻る>
(1) 「第2次賃金・労働政策」の実現に向けた取り組みの推進 第43回定期大会で提起する「第2次賃金・労働政策」では、金属産業で働く勤労者のめざす新たな働き方として「生活との調和と自己実現をめざす多様な働き方」を提起し、あわせて、その実現のためのJC共闘のあり方についても基本方向を示しています。「生活との調和と自己実現をめざす多様な働き方」は、97年の「賃金・労働政策」で提起した「ヒューマンな長期安定雇用」が基本となりますが、それは、長期安定雇用によって雇用と生活の安定基盤を確立しつつ、個々人が仕事を通じた自己実現や、仕事・社会・家庭生活の調和をめざすものです。 この政策で確認する基本方向の実現をめざして、具体的な取り組みを推進していきます。 (2)春季生活闘争の改革とJC共闘の強化 春季生活闘争を取りまく環境変化によって、JC共闘のあり方にも変化が求められています。2004年闘争では、金属労協が幅広い総合労働条件の改善に向けた考え方や取り組み方向を示し、各産別が主体的にその実現に最大限の努力をするという共闘の姿を示すこととなりました。このことは、産業間・企業間の格差が拡大するもとで、今後のJC共闘の姿を一定程度提示したものであると考えます。「第2次賃金・労働政策」を踏まえて、環境変化に対応したJC共闘の構築によって、金属産業で働く勤労者の総合労働条件の改善に取り組みます。 また、春季生活闘争の改革に対応して、闘争戦術、各種集会の持ち方等についても、見直しを検討します。 @ 「JC共闘指標」の具体的整備 幅広い総合労働条件の改善に取り組むにあたっても、今後とも金属産業にふさわしい賃金水準の追求、公正な賃金の追求が、JC共闘の重要な柱であることは間違いありません。個別賃金決定方式による賃金水準を重視した取り組みをさらに強化し、「大くくり職種別賃金水準の形成」の取り組みを具体化すべく、より仕事や職能を重視した基幹労働者(それぞれの職種における中堅労働者)の賃金水準を「JC共闘指標」として整備していきます。このことによって、金属産業の賃金水準の改善を図り、社会的な影響力を持ち得る金属産業労働者の賃金水準形成をめざしていきます。 A JCミニマム運動の実践展開による社会的規範力強化への対応 金属労協は、2003年闘争においてJCミニマム運動を提起し、「JCミニマム(35歳)」「最低賃金協定の締結」「法定産業別最低賃金」によって、金属産業で働く勤労者の賃金水準の底支えを図ることをめざし、JC共闘の柱として取り組んできました。今後はさらに運動の実効性を確保し、中小労組を含めた金属労協全体への波及を強めるとともに、組合員の賃金水準にとどまらず、広く社会的な規範力を持った水準とすることをめざした取り組みを強化していきます。 とりわけ法定産業別最低賃金は、組合員の締結した最低賃金協定などによって必要な合意を形成し、申請した組合員のみならず広く産業全体に適用される賃金の最低規制であり、未組織労働者を含めた賃金のセーフティネットとして大きな役割を担っています。こうした役割の重要性を踏まえ、今後とも「産業別最低賃金の継承・発展」のための取り組みを強化していきます。 B 総合労働条件改善の取り組み強化 経済・社会が大きく変化する時代にあっては、労働組合が率先して社会の変化や組合員のニーズの多様化に対応した労働条件の枠組みをつくることが必要です。今後とも、金属産業にふさわしい賃金水準の追求、社会的に公正な賃金水準の追求がJC共闘の重要な柱であることは間違いありませんが、一方、社会の変化やそれに伴う働き方の変化に対応する幅広い労働条件形成や働き方の改革を推進していく必要があります。「第2次賃金・労働政策」で示す「生活との調和と自己実現をめざす多様な働き方」の実現をめざす観点から、幅広い労働条件の改善に取り組み、その結果を社会全体に波及させていくことをめざしていきます。 (3) 新たな労使フレームワークの構築など社会的合意形成の取り組みの推進 2002年9月に提起した社会的合意形成の取り組みは、産業・企業ごとの労使の枠を超えて、より大きく社会的な広がりをもつ労使関係の構築が不可欠です。これまで、わたしたちは、金属産業を広く網羅する「新たな労使フレームワーク」の構築をめざして、金属産業労使会議に加えて常設の事務レベル会議を設置するなどの取り組みを行ってきました。 金属産業労使会議については、金属産業の基盤強化に向けた労使共通課題について取りまとめを行うなどの活動をさらに充実させていきます。さらに、産業ごとの労使会議との連携を強化によって、金属産業全体を網羅する労使関係の構築をめざしていきます。 また、日本経団連との定期懇談会についても、事務局レベルの意見交換の充実によって、懇談内容の充実を図っていきます。 <トップへ戻る>
(1)IMF運動の積極的推進と主導的役割の発揮及び責任の遂行 グローバル化の進展に伴い、労働組合の国際的な連帯がこれまで以上に強く求められています。IMF−JC(金属労協)はIMF(国際金属労連)の中核的組織として、またアジア地域を代表する執行委員を擁立する組織として、IMF諸活動に積極的に参画・寄与するとともに、2005年世界大会で採択される新しいIMFアクション・プログラムの策定に積極的に参画していきます。 @ IMF機関会議・諸会議への積極参加と意見反映 IMFが開催する諸会議やセミナーへ、加盟産別の協力のもと積極的に参加します。また、女性代表が参加できる環境づくりに努めます。 アジア太平洋地域を代表する執行委員を擁する組織として、アジア地域に積極的に働きかけ、意見を集約し、IMF運動へ反映させていきます。 A IMFアクション・プログラムの策定への積極的参画 2005年のIMF世界大会で採択される予定の、2005年から4年間のIMFの運動方針であるIMFアクション・プログラムの策定に積極的に参画します。国内の加盟産別との連携のみならず、アジア太平洋各国のIMF加盟組織とも従来以上に連携を密にし、アジア太平洋地域としての意見集約に努め、アクション・プログラムの策定に反映をしていきます。 B アジア地域労組とのネットワークづくりと東アジアサブリージョンへの主導的参画 IMFを中心としたアジア地域の金属労組との連携とネットワーク構築に努めるとともに、アジアの新たな地域変化を視野に入れ取り組みを進めます。また、IMF会議や定期協議・交流について調整を行い、効果的・効率的な活動を追求していきます。 そして、IMF本部と連携し東アジアサブリージョン委員会への積極的な参画と共に、主導的役割を果たし、各IMF加盟組織との一層の連帯向上に努めます。 (2)「国際連帯活動の再整理」と相互信頼関係強化への取り組み展開 経済のグローバル化の進展に伴い、これまでにない企業再編や生産拠点の新たな海外展開が進行する一方で、世界的な経済ブロックが形成されつつあります。これは産業・企業に新たな対応を促すだけでなく、運動に対しても新たな展望に立った国際連帯活動の展開を必要としています。 IMF−JCは、こうした大きな変化を明確に認識し、IMF中核組織としての責任と役割をより果たすため、時代の変化に的確に対応した「新たな国際連帯のあり方」を整理し、これに基づいた国際連帯活動を積極的に推進していきます。 @ 国際連帯活動における基本的考え方の確立(再整理)と取り組みの実践 IMF−JCは、日本金属組織の国際窓口として各産別と連携しながら、この40年間、国際運動を積み重ねており、国際的にも一定の位置づけを確保しています。また、各産別もそれぞれの産業毎に国際関係の確立に向け取り組みを展開していますが、前述の変化は各産別とのより一体的な運動の展開を必要としています。こうした観点から、状況の構造的変化に対応した国際労働運動の展開を図るため、加盟産別の国際活動の方向性と重点課題を把握しながら、国際連帯活動展開にあたっての考え方を確立(再整理)し、取り組みの実践につなげていきます。 また、IMFの国際連帯活動に対しては、IMF−JCとしての対応方針を明確にした上で、産別との連携をとりつつ、積極的に参加・協力・支援していきます。加盟産別の国際協力・交流・連帯活動については、必要に応じて産別間の調整を図りつつ相互理解と連携を深め、活動推進への支援・協力をしていきます。 A アジア地域の金属労組幹部への教育・研修活動 東・東南アジア各国の組織を対象として開催しているIMF−JC東・東南アジア金属連帯セミナーの更なる充実に努めます。 特に、日系企業が数多く事業を展開している地域に対しては、産業の発展に沿った、労働組合活動の展開と労使関係の安定に向けた支援を行っていきます。 研修生については、これまで通り韓国ならびに東南アジア諸国から受け入れます。自費による研修団の受け入れ要請についても、国際委員会の判断に基づき各種支援も含めて対応します。 B 中核的労働基準の確保のための取り組み 世界中の国々であまねく尊重されるべきILO(国際労働機関)の中核的労働基準(団結権・団体交渉権の保障、強制労働・児童労働の禁止、差別の撤廃)について、特にアジア地域でこれを侵害している各国の法制度、労使慣行などに対し、IMF本部・地域事務所ならびに加盟組織と連携して改善の取り組みを積極的に行っていきます。 C 日系海外進出企業に関する取り組みの充実 現在策定を進めている「海外進出企業における労使紛争解決にむけた基本スタンス」をもとに、海外での労使紛争の発生を未然に防ぐために、日系海外進出企業の組織化状況や労使関係を含めて、加盟単産を通じて該当する単組への情報提供に努めます。また、発生した場合の平和的な早期解決を図るため、正確な情報を把握するよう努め、加盟産別・関係単組の協力により、調整活動を迅速に進め、海外の当該労組へ日本の対応について理解を求める活動を行います。さらに、経営側に対しては、国際労働情勢の動向について理解を求めるとともに、現地の労働組合と日常的に十分な協議と情報交換を行うなど、具体的対応も含め、取り組みを展開していきます。 (3)アジアを中心とした具体的な国際連帯活動の推進 グローバル化はこれからも進展し、世界の労働運動に及ぼす影響はさらに大きくなっていくことが懸念されます。その流れは中国をはじめアジア全域に拡大しており、より確かな状況把握が必要となっています。IMF−JCは、当該国や地域との協議・交流・セミナーを通して得られた情報、あるいは、専門調査によって収集した情報をベースに、さらに具体的な国際連帯活動を進めていきます。 @ IMF加盟組織を中心とした国別・組織別の情報収集と提供 各国のIMF加盟組織に関する情報の把握、さらに国内労働運動の推進にとって必要な海外情報の収集と調査を行います。また、これまでの定期協議や交流、国際労働セミナー及び東・東南アジア金属連帯セミナー、ならびに、各種調査団の派遣によって得られた情報を分析・整理し、必要な情報を提供できるよう整備をしていきます。 IMF−JCの主要な活動や日本の労働運動について英文の情報を整え、IMF−JCのウェブサイトなどに掲載し、IMF本部・海外組織ならびに調査で訪問した組織などへ情報を提供していきます。 A 専門的調査の充実・強化による課題整理への対応 定期協議・定期交流の実施に加えて、より専門的な調査の実施や事前・事後の協議が必要と判断される場合には、専門調査団等の派遣によって喫緊課題の取りまとめを行うなど、2国間定期協議の充実・強化を図ります。また、東アジア地域の二国間定期協議については、IMF東アジアサブリージョンの活動および各産別の二国間交流などとの調整を図り、より効果的な運営を検討します。 B 連合・国際労働団体ならびに国際関係諸機関との連携 連合の国際活動には大産別組織として連合運動の強化発展のためにも、加盟産別と協力し、国際委員会に積極的に対応していきます。 また、必要に応じて他の国際組織や地域組織と友好・協力関係の構築に努めます。GUF(グローバル・ユニオン・フェデレーション)加盟組織ならびにそのアジア地域や日本の協議会組織および事務所と必要な情報交換を行います。 (4)中国における金属産業労働組合への対応 中華人民共和国については、中華全国総工会傘下の金属産業の産業別工会である機械冶金建材工会および国防郵電工会と交流を開始します。研修団の受け入れ、ならびに訪中団の派遣を行い、積極的に情報を収集・分析します。
(1) 組織強化に向けた取り組み @ 組織の強化・拡大に向けた取り組み 金属各企業における収益構造は改善しつつあるものの、雇用は派遣や請負といった非典型雇用に傾き、組織人員の一層の減少をもたらしています。金属労協としては、「組織の強化、拡大に向けた取り組み」として組織委員会を中心にこの2年間論議を重ね、2004年7月に「組織の強化、拡大に向けた取り組み」中間報告をまとめました。この報告は組織の原状と抱えている課題を中心にまとめたもので、特に今後拡大傾向にある非典型雇用労働者に焦点を当てています。今後は、中間報告を基本に論議を進め、具体的な組織強化策を策定します。 また、ここ数年で急増している請負労働者の労働問題に対応すべく、各産別と連携を取りながら、雇用契約や働き方についての実態調査を実施します。 A 次代を担う組合役員の育成・リーダーシップコースの内容充実 金属労協は結成当初から組合幹部養成に力をいれ、現在まで年2回の労働リーダーシップコースを開催してきました。特に2002年度からは東日本リーダーシップコースを上級コースに衣替えし、より高いレベルの役員養成に向けて活動を行なっています。しかし、時代の変化のスピードに対応するためには常に先を意識した改革が必要となります。今期2年間の中では将来に向け、労働組合と大学との連携という特色を生かした労組役員教育のあり方について再度論議するとともに、カリキュラムの内容についても見直しを行なっていきます。 B 情報ツールの活用による広報活動の充実強化 金属労協は2004年度にホームページならびに各種情報ツールのリニューアルを行ないましたが、内容的にはまだ不十分な点も多く、今期の中で再度修正を行ないながら一層の充実を図ります。また、金属労協と各産別との広報ネットワークも強化していきます。 (2) 金属部門連絡会の機能強化に向けた取り組み @ 部門運営強化に向けた将来の運動展開を検討 将来の運動展開に向けては、「総合プロジェクトチーム」を中心にこれからの部門運営強化に向けた論議を開始します。具体的には連合組織運営の将来的な方向として、部門運営を基本に置くことが確認されていることから、連合の中核的な役割を担っている金属部門連絡会の機能強化に向け、金属労協として基本的な考え方を明確にし、将来に向けた運動の柱を論議、決定するとともに、方針実現に向けた具体的な運動展開、特にすでに具体的に運動を進めている地方連合金属部門連絡会の今後の運動展開も含めて論議を行っていきます。 A 金属部門連絡会事務局機能の強化 連合金属部門としての役割と機能強化を図るために、金属労協本部内の金属部門連絡会事務局機能を高めます。具体的には、各局が連合の役割、機能を十分に理解し、連合本部各専門局との連携を密にし、一体的な運動が図れるようにしていきます。そのためには従来の金属労協運動と連合運動の関連についても再度整理し、「民間・ものづくり産業・金属産業」で働く労働者の視点で、連合運動への意見反映を行っていきます。 B 金属部門連絡会全国ネットワークの構築と具体的な取り組み 金属労働運動の強化、発展のためには、全国で働く金属労働者をあまねく巻き込んだ運動展開が必要不可欠です。そのために金属労協本部と各産別本部との連携に加え、各県単位の金属部門連絡会のネットワークを生かした運動展開を行っていきます。特に、地域における運動強化の視点として、従来から行っている春季生活闘争、産業別最低賃金の取り組みなどに加え、地域における政策・制度要求実現に向けた機能強化と非典型雇用労働者の増大などに対応すべく、組織強化の取り組みを行っていきます。 (3) 金属労協本部機能の強化と財政基盤の確立 @ 本部機能の強化としては、運動推進の基軸になる機関会議の配置や、運動決定プロセスを担う各種委員会の配置を効率的に行なっていきます。 A 事務局機能の効率化や役職員のレベルアップを図るために、各局間の連携強化、役職員の教育システムの充実を図ります。 B 今後の中長期的な本部機能強化策については、新たに設置される「総合プロジェクトチーム」の討議結果に基づいて行います。 C 財政については、「中期財政施策」に基づき運営を行なうと同時に、より一層の効率化を図っていきます。 専門委員会・担当者会議を以下のように配置します。 |