IMFニュースブリーフ

オーストリアの電機・電子部門で協約を締結

主要な成果は、生産労働者と非現業従業員を対象とする統一賃金制度である。/B>


オーストリア:
オーストリア金属・繊維労組(GMT)とホワイトカラー労組(GPA)の合同交渉チームは、電機・電子部門で働く5万人超の生産・非現業労働者を対象とする新協約の締結に成功した。
 組合側の表現を借りれば「集中的交渉」を経て、以下のような成果が得られた。
● ブルーカラー労働者とホワイトカラー労働者を対象に新しい統一賃金制度を導入する。
● 今後18カ月間に実効賃金を2.5%増額し、協約初日から固定給をそれ以上に引き上げる。この賃上げは、労働協約で合意した最低賃金の稼得者にも適用される。
● 工場レベルでの分配選択肢の導入。これによって企業は、賃金総額を2.9%引き上げるか、総額を少なくとも2.3%引き上げて0.6%を個別に分配するかを選択する。
● ブルーカラー労働者・ホワイトカラー労働者の統一賃金制度の導入によって、最低賃金の引き上げは2004年5月1日まで延期される。同日に賃金を少なくとも2.6%引き上げる予定で、最低賃金グループを廃止する。
 統一賃金制度は、この交渉において主要問題とみなされた。この制度は2004年5月1日に発効し、ブルーカラー/ホワイトカラー両カテゴリーの労働者の賃金を半年ごとに自動的に引き上げるものである。しかし、労働協約と労使協議会が別立てになっていることから分かるように、両カテゴリーの区別は残る。
 10月20日に始まり、1万人を超える生産労働者に影響を及ぼす小規模手工業・商業部門の金属産業をめぐる交渉は、まだ続いている。
[2003年11月12日]