BHPビリトンがグローバル・コンパクトの義務に違反
国連は、ピルバラ労働者に個別雇用契約の受け入れを要求していることに関してBHPを非難した。
オーストラリア:巨大金属・鉱山会社BHPビリトンに、ウェスタン・オーストラリア州のピルバラ鉄鉱石採掘事業で新規労働者に団体交渉件を与えないという方針の変更を迫るであろう出来事があった。同社は国連グローバル・コンパクト事務所から、この方針がグローバル・コンパクトの義務に違反していると指摘されたのである。BHPはピルバラの新規労働者に対し、雇用の条件として個別雇用契約への署名を要求しており、組合を通して団体交渉を行う労働者の権利を尊重していない。
労働組合に加入して団体交渉を実施する権利は、国連と企業とのグローバル・コンパクトに基づく9原則の一つであり、BHPビリトンをはじめ1,000社を超える主要企業が同コンパクトに参加している。
国連はBHPビリトンへの書簡の中で、「参加企業はグローバル・コンパクトに署名した以上、事業活動の変更を実施し、グローバル・コンパクトとその原則を自社の戦略や文化、日常活動に組み入れることを求められる」と述べている。
BHPの個別契約は、国連の国際労働機関(ILO)の二つの中核的条約、すなわち結社の自由と団体交渉権に関する第87号および第98号にも違反している。
[2003年11月29日]
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