IMFニュースブリーフ
IMF、ベラルーシ情勢を警戒

報告によれば、加盟組織の大会は「非民主主義的」であり、国内の独立労働組合を壊滅させようとするベラルーシ政府の試みの一部と見ることができる。


ベラルーシ
:2003年12月23日に開かれた国際金属労連(IMF)加盟組織であるベラルーシ自動車・農業機械労組(AAM)の臨時大会で、同労組のアリアクサンドル・ブクボスタウ会長とアリアクサンドル・エブドキムチック(Aliaksandr Evdokimtchik)副会長が追放された。この事態は、究極的にはアレクサンドル・ルカシェンコ・ベラルーシ大統領の指示によるものと思われる。
 IMFに入った報告によれば、使用者側は大会代議員の選出に介入して当時の指導部の敵対者を支持しただけでなく、どうやら大会にも出席し、「使用者側の」候補者が旧指導部に反対票を投じたかどうかチェックしたらしい。公開投票(規約によれば非公開で実施すべきだった)で、代議員407人中227人が解任に賛成した。
 「指導部への異議申し立ては、どの民主的組織でも通常の手続きだ。しかし、すべての報告が示しているように、この臨時大会に至ったプロセスとその結果は合法的なものかどうか疑わしい」と、マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は述べた。
 大会直後、IMF執行委員会メンバーでもあるブクボスタウ氏と70人の代議員が新組合を設立した。この組合は暫定的に旧名称を使っているが、頭に「独立」を付け加えている。ブクボスタウ氏は、この新組合の会長に選出された。  これを受けてIMFは、もっとAAM大会関連情報を収集するとともに、ブクボスタウ氏が率いる新組合の状況を監視することにしている。組合の除名または加盟に関する勧告(もしあれば)は、2004年5月に開かれる予定のIMF執行委員会に提出される。
 国際労働機関(ILO)理事会は2003年11月の会合で、ベラルーシにおける労働組合権侵害を調べるために特別調査委員会の設置を決定した。これは、この国連機関が利用できる最も強力な手続きである。
最新情報:2004年1月7日、欧州委員会は「国際自由労連(ICFTU)、欧州労働組合連合(ETUC)、世界労働連合(WCL)による提案を受け入れ、欧州連合一般特恵制度の手続きに基づいて、ベラルーシにおける中核的労働基準の侵害に関する調査を開始する」と発表した。