IMFニュースブリーフ

クレミコブツィの危険な職場条件

ブルガリア最大の鉄鋼工場で働く労働者は、危険で不衛生な労働条件に耐えなければならないだけでなく、賃金も定期的に支払われていない。


ブルガリア:
国際金属労連(IMF)加盟組合である「メタリシー」労組(METALICY)の報告によれば、ブルガリア最大の金属会社クレミコブツィに雇用される労働者は、1999年に同社(旧ダル・メタルズ)が民営化されて以来、ますます危険な労働条件に直面するようになっている。およそ8,000人の労働者全員がメタリシーの組合員である。
 経営陣の怠慢と不十分な投資が原因で、職場安全衛生を守るための条件が尊重されていない。設備は時代遅れで欠陥があり、安全設備や防護服も不足し、衛生状態は劣悪である。頻繁に事故が発生し、先月は4件の死亡事故が報告された。
 労働者は危険な労働条件のために絶え間ない不安の中で働いているだけでなく、過去2年間、賃金や社会保険負担金も定期的に支払われていない。メタリシーは、状況を改善するための措置を講じるよう経営陣に何度も要求してきたが、成果は上がっていない。昨年5月、クレミコブツィ前でストが実施され、地方工場組合の会長と執行委員全員が解雇された。
 マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は、クレミコブツィ経営陣への抗議文の中で、「組合における組織化はヨーロッパの労働者全員の基本的権利だ。したがって、3月末までに以下の要件を満たすよう強く要請する」と述べた。
●未払い給与全額を支払わなければならない。
●安全衛生設備を更新しなければならない。
●解雇をやめなければならない。
 同労組は、要求が満たされなかった場合を考えて、クレミコブツィでのストを準備している。
[2004年2月16日]