IMFニュースブリーフ

フィアットでストライキが終結

南イタリアのメルフィ工場で働く自動車労働者は、労使が合意に達した協約に賛成票を投じた。


イタリア:
フィアット経営陣と、南イタリアのメルフィにある同社自動車工場でストを実施中の労働者を代表する金属労組との合意が、労働者によって承認され、賃金と交替勤務パターンをめぐって3週間前から続いていた争議が終結した。5月17日に発表された公式の投票結果によれば、労働者の77.4%が協約を支持する票を投じた。
 メルフィ工場の労働者は、実に12日連続にも達する勤務期間に抗議しており、賃金も他の場所のフィアット従業員より低かった。
 新しい協約は月給を平均105ユーロ(126米ドル)引き上げることを定めており、この賃上げは2004年7月から何回かに分けて導入され、2006年7月にはメルフィ労働者の賃金が他のフィアット工場の賃金と同水準になる。また労働者らは、もはや2週続けて夜勤に従事しなくてもすむようになり、連続勤務日数が10日に制限され、7日の休暇も追加された。
 この争議で白熱した論争の的となったもう一つの問題は、メルフィ工場でずっと前からとんでもない専断的な懲戒処分が実施されていたことだった。過去1年間に下されたそのような処分をすべて一時停止するとともに、調停委員会を復活させることについて合意した。
 メルフィ工場は人気車種のプントとランチア・イプシロンを生産しているだけでなく、イタリアの他のフィアット施設に供給する自動車部品も作っているため、このストライキは国内の大部分で同社の生産活動を妨げたと言われている。
 このストライキは4月19日に始まり、5月10日午後10時に終結した。
[2004年5月18日]