IMFニュースブリーフ

ランドローバー工場の将来を確保

50年以上前からランドローバーの拠点となってきたイギリスのソリハル工場で協約が締結され、工場の将来が保障された。


イギリス:
ウェスト・ミッドランズにあるランドローバーのソリハル工場で9月8日、労使が「ロードマップ」の取り決めに成功し、工場の将来が確保された。合意案は工場閉鎖を回避するとともに、現行の8,000人分の雇用を守り、稼働・作業手順の変更を求めるフォード・モーターの意向に応える内容である。
 フォードは2000年にランドローバーを買収し、今年5月、ソリハルのランドローバー工場で国際レベルの競争力の達成を目指す5カ年改善プランを発表した。合意に達しなければソリハル工場は閉鎖されるだろうと懸念されていた。
 運輸一般労働組合(T&G)、GMB、アミカスは、同社との激しい交渉を経て合意に達し、これから合意案について組合員の承認を得なければならない。組合側は協約に関する共同声明の中で、「変化の必要性に積極的に対応しつつ、ソリハルとゲイドンのランドローバー事業への投資続行を会社側に期待する」と述べた。
 イギリス自動車産業の最近の傾向を考えれば、同工場で将来が保障され雇用が維持されたことは重要な勝利である。国際金属労連(IMF)の2004年自動車部門レポートによれば、イギリスの自動車製造業は「1998年から2002年にかけて雇用面で最大の打撃を受けた産業の一つであり、13%減に相当する3万2,700人分の雇用が失われた」。
注:自動車産業担当のトニー・マーフィー・アミカス全国役員は、『メタル・ワールド』最新号でイギリスの工場閉鎖を阻止する課題について語っている。
[2004年9月13日]