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「規制緩和は解決策ではない」

IMF書記長とIFBWW書記長が、「規則の制定・施行は健康で安全な作業環境を確保する最善の方法だ」と主張している。


ジュネーブ:
世界労働安全衛生会議を目前に控えて、マルチェロ・マレンタッキIMF書記長と国際建設・林産労組連盟(IFBWW)は、規則の制定・施行は安全な作業環境を確保する最善の方法だと主張している。
 「多くの政府と使用者が、基準を緩めて自発的行動に基づく安全プログラムを導入しようとしている」と、マルチェロ・マレンタッキ書記長は最新のオピニオン・コラムで書いている。
 「しかし、生命や身体を危険にさらす行為に対する厳罰によって支えられた検査・施行が、職場の安全を改善するうえで断然効果的な方法であり、これについては確かな証拠がある」
 マルチェロ・マレンタッキ書記長は国際労働機関(ILO)に対しても、世界労働安全衛生会議の公式スポンサーになり、「規制緩和によって職場の安全性が高まる」という根拠のない俗説を打ち消すことを要求している。
 「ILOとそのグローバルな安全衛生プログラム(セーフワーク)は、規制緩和が最善の方法であるという俗説を根絶するために、重要な主導的役割を果たすべきだ」とマレンタッキ書記長は述べている。
 アニタ・ノーマークIFBWW書記長も、この意見を支持している。
 「私たちは安全文化や行動安全プログラムを促進するILOのアプローチに賛成しない。私たちが求めているのは権利に基づくアプローチであり、必要なのは労働組合の承認、組合員の勧誘・組織化や安全衛生代表のために職場に立ち入る妥当な権利、労働組合安全代表や労使合同職場安全委員会の設置だ」と同書記長は述べた。
 「経済のグローバル化が進む中で、安全衛生基準が共通の最低基準に成り下がってはならない。中国やインドとの競争の結果、死亡率が両国に匹敵する恥ずべき水準にまで上昇するようなことがあってはならない」とマルチェロ・マレンタッキ書記長は書いている。
 「グローバル化とともに、あらゆる場所で同じように高い基準を実施すべきであり、仕事がどこでも同様に危険なものになってはならない」
 世界労働安全衛生会議は、専門家が3年ごとに集まり、労働安全衛生に関する意見交換や研究を行う国際フォーラムである。この会議は9月18日〜22日にアメリカで開かれる。
 マルチェロ・マレンタッキ書記長のオピニオン・コラムは、IMFウェブサイトに掲載されている。
 世界労働安全衛生会議の詳細についてはwww.safety2005.orgを参照のこと。
[2005年9月15日]