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パスタ・デ・コンチョス鉱山で違反を確認

鉱山労組は、グルポ・メヒコに雇用される労働者65人が死亡した鉱山で違反を確認した。これらの違反が事故原因となった可能性がある。


メキシコ:
全国鉱山・金属労組の指導者ナポレオン・ゴメス・ウルティア氏は、メキシコのニュース番組のインタビューで、先月65人の鉱山労働者が死亡したパスタ・デ・コンチョス鉱山で一連の違反を確認したことを明らかにした。ゴメス・ウルティア氏は事故現場のコアウイラ州を訪問中であり、この悲劇の真相を調査するとともに、最愛の人を失った遺族を支援している。

 同氏は、発見された違反が事故原因になった可能性があると述べた。違反の1つは、鉱山の主要坑道で大量の炭粉が舞っていることだった。この件は会社側に報告されたが、問題を解決するための措置はいっさい講じられなかった。採掘現場のメタンガス濃度は通常よりも高く、炭鉱労働者にとって危険な状況だった。会社側は坑内でのはんだ付け作業を命じ、労働者をさらに危険にさらした。坑内の運搬車で電気故障が頻発していたが、取り急ぎ仮の修理が行われただけだった。爆発当日の2月19日(日曜日)、また運搬車の電気故障が報告されたが、会社側はこの警告を無視した。坑内の電気回路盤は適切に保護されていなかっただけでなく、水との接触によるショートを避けるために電気ケーブルよりも上に設置するよう組合がたびたび要請していたにもかかわらず、安全な場所に設置されていなかった。再三にわたる組合側の要請を無視して、26番目から34番目の滑車までの運搬シャフトも修理されていなかった。採鉱面近くの作業準備エリアの換気が不十分だった。

 責任者を確認するための公式調査の実施が遅れているため、同労組はグルポ・メヒコだけでなく労働省をも非難している。

 組合の主張によると、労働省は「労働組合に対する非難をでっち上げ、組合の独立を攻撃する違法行為を画策するために時間を費やしており、主要な問題、すなわち鉱山の安全と数千人の鉱山労働者の生命から注意をそらしている」と主張した。

[2006年3月13日]