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デルファイが労働協約破棄の申し立てを提出

同社は労働者と労働組合を攻撃し、米国破産法を悪用して賃金の大幅削減と雇用の破壊を狙っている。


アメリカ:
デルファイは3月31日、大幅な賃金カット、数万人分の雇用削減、国内20数カ所の工場の閉鎖を狙って、連邦破産裁判所に労働協約破棄の申し立てを提出した。
 全米自動車労組(UAW)のロン・ゲッテルフィンガー会長とリチャード・シューメーカー副会長は、経営側の申し立てに関する声明を発表した。「デルファイは破産手続きを悪用して団体交渉プロセスを回避し、雇用と賃金を減らし、医療給付や退職給付など苦労して獲得した給付を大幅削減または全廃しようとしている。これは茶番であり、全国民が懸念する問題だ」
 「デルファイの提案は、現役・退職労働者の賃金・給付削減にとどまらない。デルファイの法外な提案は、UAWに加入する時給労働者を約75%も一気に削減するものであり、デルファイ労働者とその家族、地域社会が破壊されてしまう」。この裁判所への申し立ては、同社による労働者攻撃と闘うためにUAWとMobilizing@Delphi連合を結成した、他の5組合にも影響を及ぼすだろう。
 UAW指導部は、続けて次のように述べた。「裁判所がUAW−デルファイ協約を拒否し、デルファイが前回の提案の条件を押しつけてきたら、長期に及ぶストが避けられなくなるだろう」
 「UAWは弁護士主導の裁判手続きや対決ではなく、団体交渉を通じてデルファイの状況を打開するために、誠意を持って絶えず努力してきた。残念ながら、デルファイは別の道を選んだ」
 デルファイはアメリカで約3万3,000人の時給労働者を雇用し、うち約3分の2がUAWに加入している。

[2006年4月4日]