IMFニュース・ブリーフス
コソボ最高裁、解雇労働者を改めて支持

コソボ最高裁判所は、フェリザイの鋼管工場で働く労働者の逸失利益を補償すべしとの判決を下した。


コソボ:
コソボ最高裁判所の特別裁判官室は、IMFに加盟する独立金属労組(SPMK)が組織化する1,000人近くの解雇労働者と、その使用者であるIMK鋼管工場との長期に及ぶ争議に終止符を打った。
フェリザイ/ウロセバッツのIMK鋼管工場で働く労働者は1990年2月18日、何の法的根拠もなしに警察と軍隊によって職場から強制的に追い出された。従業員側は市裁判所に訴え、法に従って自分たちの権利を尊重させるよう要求した。終戦後の2002年1月、市裁判所は労働者の訴えを審理し、労働者を復職させるべしとの判決を下した。この判決により、労働者たちは総額2,500万ユーロに上る逸失利益の補償を受ける権利を与えられた。
この争議の間に、工場は新設されたコソボ信託機関(KTA)によって民営化のための入札にかけられたが、労働者の利益は守られなかった。KTAには解雇労働者のための提案が数多く出されたが、同機関は問題を解決しないどころか最高裁判所に上訴し、2002年の市裁判決を見直すよう求めた。
2006年3月31日にIMFが国連コソボ暫定行政ミッション責任者である国連事務総長特別代表に書簡を送ったあと、SPMKの継続的な努力のおかげで、コソボ最高裁特別裁判官室は9月12日に評決を下し、「市裁判所には、2002年1月に労働者の訴えを判断する権限があった。市裁判決は上訴の対象にならないため、確定的なものである」と述べた。この最高裁の評決により、逸失賃金の補償を受ける解雇労働者の権利が回復される。

[2006年9月22日]