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今すぐアスベスト禁止を!

カナダでは、アスベストが主な理由で労災による死亡が増えている。


カナダ:
新たに発表された研究は、カナダにおける労災死亡の著しい増加とアスベストを明確に関連づけ、国際的なアスベスト禁止をさらに強く要求している。
『毎日5人が死亡――カナダの労災死亡事故、1993-2005(Five Deaths a Day: Workplace Fatalities in Canada, 1993-2005)』は、12月にカナダのオタワにある生活水準研究センターが発表した。
カナダ労働者災害補償委員会連合のデータによると、カナダの労災死亡事故は、1993年の758件から2005年には1,097件に増加している。これは毎日5人近くが労災で死亡し、1万5,000人に1人が亡くなっているということである。
重要なのは、この死亡事故増加のほぼすべてが職業病の増加によるものであり、労働者10万人当たりの罹患者数が1996〜2005年に1.5人から3.4人に増えたことだ。この増加のほぼすべてを65歳以上の年齢層が占めていた。
さらに報告書は、アスベストが職業病増加の大部分の原因となっており、アスベスト関連疾患による死亡率が1996年の労働者10万人当たり0.4人から2005年には同2.1人に増えたことも明らかにしている。
2005年には、アスベスト関連の死亡だけで約340件に上った。これは職業病による死亡者数の61%、労災死亡事故全体の31%に相当する。
カナダは依然アスベスト製品を製造・輸出している数少ない国の1つである。

[2006年12月18日]