IMFニュース・ブリーフス
ボスニアの鉄鋼労働者に職場復帰命令

裁判所は、ミッタル・スチール・ゼニツァでのゼネストを違法と裁決した。


ボスニア:ボスニア最大の鉄鋼メーカー、ミッタル・スチール・ゼニツァで、3,300人の労働者が8月1日にストライキを開始したが、その2日後、市裁判所が「組合はスト実施に必要な法的条件を完全に満たしていない」との裁定を下し、労働者は職場復帰を命じられた。
金属労組(TUM)の組合員は、6月に始まった団体交渉が決裂したあと、1992〜95年の内戦以来ボスニアで発生した中で最大規模のストに入った。労働者は、最低賃金を現在の時給2ボスニア・マルカから、同2.50マルカ(1.83米ドル)に引き上げるよう求めている。同労組は、地域労働協約に従った夜間労働手当と超過労働手当も要求している。
裁判所は、このストを「根拠のない」行動と判断するよう求める経営側の主張は却下し、組合が違法な点を是正してストを再開する道を残した。
「IMFは人並みの賃金と条件改善を求めて闘うミッタル・スチール・ゼニツァ労働者の努力を全面的に支持する」と、マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は述べた。「労働者の勤勉と技能のおかげで、この工場が極めて高い生産性と収益性を達成していることは明らかだが、会社側は労働者に報酬を分け与えることを拒否している」
ミッタル・スチール・ゼニツァは、年間80万トンの金属を生産する能力があり、世界最大の鉄鋼メーカー、アルセロール・ミッタルの一部門である。

[2007年8月3日]