IMFニュース・ブリーフス

全米鉄鋼労組、製紙工場の大量塩素使用を阻止

同労組が尽力したおかげで、最大110万人の労働者と住民の安全性が高まる。


アメリカ:全米鉄鋼労組(USW)のおかげで、ニュージャージー州中部のシュバイツァー・モデュイ製紙工場は70万ドルを投資し、極めて有害な大量塩素を使用する漂白方法から、より安全性の高いプロセスに切り替えた。

同労組の成功により、工場で働く240人の組合員と、鉄道車両が街を通って90トンの危険な塩素を工場まで運んでいた周辺地域の人々が守られる。同社が米環境保護庁(EPA)に提出した「最悪の事態」に関する報告書によると、テロ攻撃や重大事故で塩素が放出されれば、半径14マイル以内に居住する最大110万人が危険にさらされていたかもしれない。

塩素に曝露すれば目や皮膚をやけどし、吸い込めば死に至ることもある。米海軍研究試験所の推定によると、人口集中地域で大量の塩素が放出されれば、30分以内に最大10万人が死傷するおそれがある。

USW第1482支部のスティーブ・グリーン支部長はマスコミに対し、USWは地域住民と緊密に協力しながら、工場で利用する技術の安全性向上を要求した、と述べた。「当組合と地域社会の両方が懸念を抱いていた。当組合は会社に対し、危険を取り除くよう繰り返し強く催促した。幸い、会社側は積極的に対応してくれた」と支部長は語った。

[2007年8月23日]