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正念場を迎えたWTO交渉 NAMA交渉が重大な局面に入り、労働組合は対応する必要がある。 全世界:労働組合(特に発展途上国の組合)は香港閣僚会議以降、NAMA交渉に関する運動を展開している。組合はバランスの取れた交渉結果を求めて具体的な要求を打ち出しているが、これまでのところ、検討中の案は労働組合と各国政府の関心事を考慮に入れていない。それどころか、現行案は発展途上国の拘束関税率を大幅に(平均60%)削減し、発展途上国が自国産業を開発する政策余地や能力を制限することになるだろう。さらに、これらの60%削減案は、発展途上国の多くの部門(金属部門を含む)に適用される関税も引き下げ、国内の生産・雇用に直接影響を及ぼすだろう。 発展途上国の労働組合は、アルゼンチン、ブラジル、南アフリカ、インドなどの組合から成るNAMA11労働組合グループに結集し、自国の産業と将来の工業開発を守ろうとしている。これらの組合には、工業部門雇用と農業輸出増加を交換する用意がない。どちらの部門も自国経済の発展にとって重要だからである。 交渉は今、重大な局面を迎えている。モダリティー2次案が先ごろ提示されたが、やはり大幅な関税削減を提案している。先週発表された柔軟性に関する新しい案は、現在検討されている野心の水準を変化させそうにないため、労働組合の関心事に対応するうえでほとんど効果がないだろう。年内の交渉終了と今春の農業・NAMAモダリティー決定への強い要求は、各国に対し、現行案に基づいて交渉するよう圧力を加えるだろう。閣僚は、この最終案に関する交渉を求められる。しかし、検討中の案は発展途上国に、自国産業を犠牲にすることを要求する。 これらの案は不公正であり、発展途上国に調整の負担を強いる。係数や柔軟性に関する労働組合の懸念・提案をまったく考慮に入れていない。また、貿易によって生産的雇用と持続可能な開発を生み出すには、基本的な労働者・労働組合の権利を組み込む必要があることも考慮していない。今こそ、モダリティー案に反対して結集し、労働組合案を受け入れさせるために運動すべきときである。 [2008年3月7日] |