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インド船舶解撤労働者のストライキが成功

アラン船舶解撤場で働く250人の労働者が、使用者による賃金引き下げの試みを阻止した。


インド:アラン船舶解撤場の第82区画でキラン船舶解撤社に雇用される船舶解撤労働者が3月14日にストを実施、賃金を以前の水準に戻すよう使用者に要求して成功を収めた。

約250人の労働者が、アランの船舶解撤労働者を代表する労働組合「アラン・ソシヤ船舶再利用一般労組」の旗のもとに現場でデモを行い、スローガンを繰り返した。同労組はIMF加盟組織のインド鉄鋼・金属・機械労連(SMEWFI)に所属している。

労働者は、使用者が独断で賃金を引き下げたことを知り、ストを組織した。この24時間ストは成功した。使用者は組合役員と会談し、以前の水準の賃金を支払うことに同意した。

アランの船舶解撤労働者にとって、この勝利は、強力な組合を構築し、船舶解撤労働者の権利を守るうえで有意義な前進である。アランは世界で最も危険な造船所の1つとみなされ、労働者は安全装置も保護具もなく、訓練も受けずに、極めて危険な条件のもとで骨身を削っている。多くの労働者は、手袋や靴などの最も基本的な保護具さえ身につけていない。船舶解撤産業はほとんど野放し状態であり、労働者は、繰り返し労働者の健康や尊厳よりも利益を優先する使用者の攻撃を受けやすい境遇にある。

「労働者は今、勇気と自信を得て、権利意識を持っている」と、アラン・ソシヤ船舶再利用一般労組のV・V・ラネー書記長は述べた。「今回のストは、労働者の集団的発言力を強化し、将来労働者のために公正を確保するうえで役立つ」

過去5年間、IMFはFNVモンディアールならびにSMEFIと共同で、船舶解撤産業の金属労働者を組織化する長期プロジェクトの一環として、多くのオルグ活動を行ってきた。今回のスト成功は、インドにおける継続的活動が成果を上げている証である。

IMFウェブサイトで、バングラデシュとインドの船舶解撤産業の労働条件を記録した短編映画を見ることができる。下記サイトを参照:www.imfmetal.org/shipbreaking

[2008年3月18日]