死者を忘れずアスベスト禁止へ
4月28日の国際労働者追悼日に、IMFは特にアジア諸国におけるアスベスト使用禁止を要求する。
全世界:IMFは今月、ジュネーブの中国、インド、インドネシア、日本、パキスタン、韓国、タイおよびベトナム各国の大使館・領事館に書簡を送り、アスベスト使用禁止とアスベストの犠牲となった労働者への補償を要求した。
アスベストは史上最悪の致命的な工業原料であり、毎週毎週、数千人(少なくとも5分に1人)が、がんで亡くなっている。2003年、アジア諸国は世界のアスベスト消費量の50%近くを占め、中国49万1,954トン、インド19万2,033トン、タイ13万2,983トン、ベトナム3万9,382トン、インドネシア3万2,284トンと世界で最も使用量が多かった。この地域でアスベストの使用をやめたのは日本だけで、韓国が2009年に禁止措置を実施する予定である。
IMFは域内各国政府にアスベスト禁止を要求するだけでなく、アジアの全加盟組合に、2007年に国際アスベスト禁止事務局(IBAS)が出版した『未来を奪う――アジアのアスベスト使用』を送付した。
『未来を奪う――アジアのアスベスト使用』は、インドやバングラデシュの船舶解撤産業をはじめ、アジア全域の多様な産業で極めて有害な温石綿が幅広く使われている実態を記録している。
このIMF行動は4月28日にあたって実施され、この日、世界中の労働組合が国際労働者追悼日を記念して行事を組織する。この日の目的は、労働災害が予防できるものであることを強調し、労働安全衛生を改善するためにキャンペーンや組合組織化を促進することである。また、労災で亡くなった人々全員を追悼する日でもある。
報告書『未来を奪う』はIMFウェブサイトで英語版を入手できる。
[2008年4月22日] |