外国人排斥暴動で揺れる南ア
IMFはNUMSAその他の組織とともに、南アフリカ共和国における外国人排斥暴動の終結を要求している。
南アフリカ:南アフリカ全国金属労組(NUMSA)は昨日(5月19日)、同労組の支部と地域機構に臨時会議の招集を要求した。ヨハネスブルグではアフリカ系移民が襲撃され、放火によって10人が死亡、数百人が負傷し、何千という外国人が貧窮している。
移民に対する暴動は先週アレクサンドラで始まり、たちまちヨハネスブルグ市の他の多くの地域に飛び火した。やけどした移民もいれば、殴り殺された移民もいる。NUMSAは、この襲撃が人道的危機や暴動による国家資源の破壊につながり、産業職場が脅かされることも懸念している。
南アフリカ共和国では全市民の40%が失業しており、多くの国民が刑事犯罪行為や雇用減少を外国人のせいにしていると思われる。南アは犯罪発生率が世界で最も高く、1日50件を超える殺人事件が発生している。
ターボ・ムベキ大統領は外国人襲撃を調査するためにパネルを設置したと発表、NUMSAはこの措置を歓迎した。
「これらの理不尽な襲撃や財産の徹底的な破壊を事前に防止するには、政府、労働組合、市民社会組織および企業が速やかに一致協力しなければならない」と同労組は述べた。
NUMSAは、これらの襲撃は単独犯たちの仕業だという考え方を否定し、「社会経済的実態と道徳的に退廃した大事業家連も、根深い原因の一部と考えなければならない」と主張している。
IMFも外国人排斥暴動の終結を要求した。「このような大量失業は、出身地や居住地に関係なく貧困者にほとんど配慮しない資本主義制度の構造的問題だ。南ア政府は大半の移民が居住する貧困地域にサービスを提供していないため、貧しいアフリカ系移民と貧しい南ア国民が競い合う羽目になっている。外国人のせいにして国内に住む外国人を襲撃しても、利益を得るのは資本家階級だけだ」と、マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は述べた。
南アは大規模な暴動勃発で揺れている。NUMSAは、不法滞在外国人を処罰したり、他のアフリカ系移民を好ましくない人々と表現したりすることの危険に対して、金属労働者を教育するキャンペーンを開始する予定である。
[2008年5月20日] |