IMFニュース・ブリーフス
「分裂ではなく団結こそ力」

火曜日の午前、新たに選出されたベオトルト・フーバーIMF会長が第32回IMF世界大会の代議員を前に講演し、自身に対する信任に感謝した。会長は、いま必要なのは組合が直面する課題に取り組むために力を合わせることだ、とも明言した。


全世界:「今回のIMFイェーテボリ大会は、普通の時期に開かれる普通の大会ではない」と、月曜日に大会代議員によって新IMF会長に選出されたベオトルト・フーバーは述べた。

フーバーは声明の中で、ほとんどすべての国々で金融資本主義が壊滅的な影響を与えていることに触れた。「何百万人もの労働者が生存そのものを脅かされており、極貧に追い込まれている」と会長は述べた。したがって、真の国際連帯により、ともに未来への道を切り開かなければならない。「国際社会は、適正な社会的セーフティーネットのない国々で、そのような制度の確立に努力する義務を負っている」とフーバーは、失業者支援措置がない国で失業が増加している実態を踏まえて指摘した。

ドイツのIGメタル会長でもあるフーバーは、政治指導者に金融市場の抑制を求め、「金融市場を民主的に規制・監視し、カジノを閉鎖しなければならない!」と述べた。加えてIMF会長は、国際組織の現行規則を新しい法律文書に統合したいとの意向を表明した。「それに成功すれば、市場のルールは最終的に労働者の関心――安定した雇用、国際労働機関(ILO)中核的労働基準、社会的保護、規制された労働条件・労使関係、要するにディーセント・ワークを考慮に入れるようになる」

IMFは、富裕層だけのためではなく、この世のすべての人々のために繁栄・公正・社会保障を求める闘いにおいて連帯を支持する。フーバーの意見によると、そのためにまず必要なのは、加盟組織の間で情報を公開することである。「IMFの力は私たちが築き上げていくしかない」と、IMFの強化に多大な貢献をしようと考えているIMF会長は力説した。

将来の課題に立ち向かうには、よりグローバルな労働組合ネットワーク、より効果的な国際枠組み協約が緊急に必要である。力を合わせて不安定雇用と闘い、すべての国で組合権を実現しなければならない。フーバーが語ったように、IMFの地域活動を強化して発展途上国で組合の関与を深めることも重要である。ベオトルト・フーバーIMF会長が火曜日に声明で述べたように、「分裂ではなく団結こそ力だ」。

[2009年5月26日――アレックス・イワーノウ]