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FSPMI、インドネシアのオートバイ工場で未払賃金の支払いを要求


FSPMIは、ロックアウトされている労働者に未払賃金と将来の失業に対する補償を支払うために、会社の資産を競売にかけることを表明している。


インドネシア:インドネシアのオートバイ工場で働く常用労働者約300人は、会社の大株主が詐欺で告発されて国外逃亡したため、賃金と仕事を失うおそれがある。

キムコ・リッポ・モーター・インドネシア社は、75%の多数株主である光陽機車(台湾)と25%を保有するリッポ社(インドネシア)による合弁事業である。同工場での生産は2008年9月に減少し始め、2008年10月に全面停止となった。経営陣は、IMF加盟組織インドネシア金属労連(FSPMI)に加入する労働者に対し、操業中止の原因は部品の供給に関する問題だと伝えた。

しかし、ある部品サプライヤーが支払不履行で同社を提訴、リッポ社は、台湾の経営陣が同社を不正に経営していたことを知るに至った。その後ジャカルタの最高裁判所は、台湾のパートナーに詐欺で有罪判決を下し、リッポ社への損害賠償金2,000万米ドルの支払いを命令、賠償金全額が支払われるまでスー・コウ・チャン社長を再拘留するよう命じた。同社長は裁判所命令の執行前にインドネシアから国外へ逃亡した。

同社の事業は2008年10月に完全に停止し、それ以来、300人の労働者がロックアウトされている。労働者は、2009年4月まで引き続き賃金を受け取った。インドネシア・ベカシの労働省は労働者への賃金支払いを会社側に命じたが、インドネシアの株主はこの命令に従うことを拒否しており、台湾の多数株主は失踪した。

FSPMIは国内の株主に通知を送り、「この労使紛争が速やかに解決されなければ、会社の資産を競売にかけて労働者に相当な補償を支払う手続きを取る」と伝えた。アルナサラムIMF地域代表は7月に同工場を訪問した際、連帯メッセージを手渡した。

[2009年7月30日――アニタ・ガードナー]