IMFニュース・ブリーフス
造船アクション・グループが会合

造船業の貿易均衡が必要


ベトナム:IMF造船アクション・グループは11月11〜12日にハノイで会合を開き、現下の世界経済・金融危機を踏まえて造船業のグローバル戦略を策定した。この会合には2つの地域から組合が参加し、現在このグローバルな産業に影響を与えているさまざまな問題を検討した。

出席した組合は、造船業が過剰設備状態や不公正貿易慣行(補助金など)に陥らないよう努力するにあたり、積極的な役割を果たすことを改めて約束した。造船アクション・グループは、過剰設備と不公正貿易の両方に関する組合の立場を明らかにすることによって、この産業の労働者が直面する問題へのグローバルな対応を引き続き打ち出していくことに合意した。

ロブ・ジョンストンIMFエグゼクティブ・ディレクターは次のように論評した。「現在までのところ、労働者が経済危機の犠牲になっている。今、労働者が保護貿易政策の犠牲にまでならないよう確保できるかどうかは、私たちの双肩にかかっている。そのような政策は不公正な補助金によって、ある国の労働者を別の国の労働者よりも不利に立たせる影響を及ぼす」

「私たちは一貫して、持続可能な貿易政策の立案により、この産業の雇用を維持して新しい技術・技能を開発できると主張してきた。しかし、そのためには造船業を長期的な視野からとらえなければならず、短期的な即効薬を求めてはならない」

造船アクション・グループは、OECD WP6(造船)に提示できる政治的な立場を明らかにする作業に取り組んだ。造船アクション・グループで協議したのち、最終報告が作成される。

[2009年12月1日――ロブ・ジョンストン]