IMFニュース・ブリーフス

際限のない仕事が増加

仕事と私生活との境界線がますます曖昧になっている。

スウェーデン「ボーダーレス」の仕事が、ユニオネン組合員の多くにとって現実となっている。作業編成・労働時間編成に見られるこの傾向を肯定的にとらえる向きもあるが、いつでも要求に応じなければならないという状況はストレスになるおそれのあることが、事務技術職労働者を代表するスウェーデンのIMF加盟組織、ユニオネンの最近の調査で明らかになった。

新しい伝達手段やデジタル・メディアは、よりいっそう柔軟な労働時間制への道を開いた。個人にとって、仕事に制限を設け、仕事と私生活とを明確に区別することが難しくなっている。週所定労働時間や規制超過労働の標準的パターンは、もはや原則ではない。これは特に、作業方法や目標が異なり、さまざまな企業や国で実施されるプロジェクトや臨時のチームワークに従事する労働者に当てはまる。臨時のチームワークは、顧客の要求の変化により柔軟に適応しようとする企業の方針に対応して、今日の労働市場でますます広く見られるようになっている。

調査回答者の過半数が、上司から十分なフィードバックや指導を受けていないと報告した。これは重大な局面に対処しなければならないときに不利に働くと考えられている。任務完了期限が明確であることは利点とみなされ、そのほうがスケジュールを立てやすい。作業編成における大きな自己決定権や自主性の向上は、時間や情報、権限の形で資源を利用できる限り、有利な要素である。それがなければ、緊張やストレスが高まるおそれがある。

多くのホワイトカラー労働者が自分の仕事に満足しているが、ストレスを感じていたり、専門能力の開発に関して不満を表明したりする人が増えている。職場と労働時間は、今後ますます家庭生活を侵食しそうである。したがって時間に対する認識が、ワーク・ライフ・バランスの問題と同様に重要性を増している。自分の時間や仕事量を管理することは、個々の労働者の責任である。

このような展開は、ユニオネンにいくつかの課題を突きつけている。

●使用者には安全な労働環境を提供する責任があり、仕事量は合理的でなければならない。
●使用者は労働時間に責任を負い、労働時間関連法や労働協約の遵守を確保しなければならない。
●従業員は、自分の作業状況に対する支配権や影響力を強め、直属の上司からフィードバックを得なければならない。自己決定や常時対応が広がる中で、他の形態のリーダーシップが必要とされている。
●従業員には、適切に任務を遂行できるようにするために十分な資源を与えるべきである。
この研究「Fria eller forvirrade」(スウェーデン語版のみ)は、下記のユニオネンのウェブサイトでダウンロード可能:https://www.unionen.se
[2010年1月18日――アンヌ=マリー・ミューロー]