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タイからの移民追放に対する抗議が拡大

何百万人ものビルマ人移民が2010年3月1日にタイから強制送還されようとしており、人権団体が抗議している。

タイタイ国政府は200万人を超える移民に対し、複雑な「国籍証明」プロセスを経なければ2010年2月28日以降、強制送還すると言って威嚇している。これらの移民の80%以上がビルマ出身であり、軍事政権に支配される故国で民族・政治紛争や持続的な経済悪化に直面している。ビルマからの移民は不法に出国してきたわけだが、今なおタイ政府によって、ビルマの軍事政権に個人情報を提出し、ビルマに戻って国籍証明手続きを終了したのち、ビルマの仮パスポートを持ってタイで「合法的に」働くために再入国するよう圧力をかけられている。

IMFはタイの加盟組織TEAMや他の労働権・人権グループとともに、この決定を緩和して移民の人権保護を確保しようと努めている。

タイの人権・開発財団(HRDF)は次のように報告している。

●タイのほとんどの移民は、まだ国籍証明プロセスを理解していない。
●タイの多くの移民は、まだ国籍証明を受けていない。
●移民がビルマで国籍証明を受けるよう強制されていることについて、深刻な人道上の懸念が残っている。
●野放し状態の国籍証明ブローカーが移民を搾取している。
●ビルマからの多くの移民は国籍証明を受けることができない状況にあるが、これらの移民を支援する戦略はない。

2月16日にタイ首相に届けられた公開状で、IMFは60団体を超えるタイ国内外の人権団体や労働組合とともにタイ政府に対し、2010年2月28日の期限を延期して直ちに集団強制退去を中止するよう要求した。

同じく2月16日のもっと早い時間に、バンコクの国際連合事務所前でデモ参加者が、移住者の人権に関する特別報告者およびミャンマーの人権状況に関する特別報告者と、国際労働機関事務局長との代理に苦情の手紙を提出した。

[2010年2月16日――アニタ・ガードナー]