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アフリカの金属労組が強力な組合の構築に重点 南部アフリカのIMF加盟組織は4月のサブリージョナル会合で、組合の力の強化、不安定労働の課題への対処、気候変動、アフリカの工業化に焦点を当てた。 アフリカ: 2010年4月19〜21日に南アフリカのヨハネスブルグでIMF南部アフリカ・サブリージョナル会合が開かれ、不安定労働や労働者の団結、気候変動、アフリカの工業化の課題に対処するための強力な組合の構築が焦点となった。 この会合には9カ国の代表30人が参加し、出席した加盟組織が各国の状況について詳しく報告し、組合の成長や持続可能性の問題、それから特にスワジランドとジンバブエにおける組合弾圧の事例がいくつか取り上げられた。労働者組織を強化することの必要性が、今回も議論のテーマとなった。低収入労働者の概念を含む不安定労働も、再び地域の主要な課題として確認された。 地域報告と概要報告の発表に続いて、加盟組織は、より強力な組合の構築をIMF地域活動の重点とする必要があり、これに向けた活動にあたって、大勢の潜在的組合員がいるナイジェリア、ケニアおよびアンゴラにおける勧誘に焦点を合わせるべきことに合意した。また、特にジンバブエとモーリシャスで、労働者の団結を重点分野にする必要もある。加盟組織は、地域レベルで合意された行動を国内レベルで実施する際の障壁についても議論した。加盟組織は予算をめぐる議論で、「組合活動の自立を目指して努力する必要があり、したがって組合は財政的持続可能性を目指して努力する必要がある」と認めた。 IMFと国際繊維被服皮革労連(ITGLWF)と国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)との合併・協力案に関する意思表明について、参加者に情報が提供された。加盟組織は、合併プロセス、協力段階、組合への影響に関連する問題をめぐって議論した。会合出席者は合併を全面的に支持したが、「このプロセスをめぐる関連GUF3団体の地域指導部によるフォローアップ討議を行い、地域協力に関して提起された懸念に取り組む必要がある」との考えを示した。この会合にはICEMとITGLWFのアフリカ地域代表も出席した。 何人かの書記局メンバーが、経済・組合の観点から見たアフリカ情勢に関する問題について報告し、気候変動とそれがアフリカに及ぼす影響に関するプレゼンテーションが行われた。組合は気候変動の問題に十分に取り組んでおらず、ナショナルセンターが関与して見解を示している場合でさえ、この問題が労働組合の計画に盛り込まれていないことは明白だった。気候変動が多くの人々にとって複雑で比較的新しい問題であることが指摘された。議論の中で、気候変動は化石燃料ベースの資本主義的蓄積の反映であるという一般的な立場が打ち出された。産業開発に関連づけられた気候変動に関するアフリカの政策の立案に向けて、さらに討議する基礎とするために、討議資料(IMFウェブサイトで英語版を入手可能)が作成された。 IMF貿易・開発作業部会からの問題が代議員に提示され、続いて幅広い議論が行われた。南南貿易関係が相互に依存する複雑な性質を有することが指摘されるとともに、現在破壊的なプロセスが進行中であり、各国がEUとの協定締結を求める圧力をかけられていることも強調された。 貿易・開発に関して提起された問題は多種多様であり、「地域の工業化・開発をめぐる広範なワークショップ・プロセスにおいて、これらの問題を気候変動とともに状況に当てはめる必要がある」との考えが表明された。加盟組織がNAMA関連プロセスやその他の貿易・開発問題を理解できるよう援助するために、フォローアップ・プロセスの材料として、これらの問題を詳述する文書を作成するというマンデートが地域事務所に与えられた。 この会合の主な結果として、そのほかに、加盟組織が不安定労働キャンペーン支援行動の続行について合意したことが挙げられる。会合出席者は、「南アフリカを除いて、多くの組合には十分な人数の事務技術職組合員がおらず、これらの労働者を組織化するキャンペーンを立案する必要がある」と述べた。また、アフリカの産業開発に向けた適切な枠組みを考案し、この過程でディーセント・ワークを創出する必要もある。この議論と合わせて、貿易関連問題と気候変動に検討を加える必要もある。この問題に関するフォローアップ・ワークショップを開けるかどうか、今年後半に調査する。 関連リンク: IMF Dicussion Document on Climate Change - Africa Region (pdf) [2010年4月23日――スティーブン・ニャポ]
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