アジア太平洋の金属労組、フィリピンの権利侵害に対抗する行動を要求
東・東南アジア・太平洋のIMF加盟組織が4月16〜17日にシンガポールで会合を開き、地域レベル・国内レベルにおけるIMFアクション・プログラムの実施について議論した。
シンガポール:
IMFサブリージョナル会合に11カ国・12組合から62人の組合幹部が集まり、IMFアクション・プログラムに基づき、アジア太平洋地域と世界の優先行動分野について議論した。
域内各国の金属産業に大きな打撃を与えた金融・経済危機の取り扱いについて経験を交換した。各組合は、雇用・経済政策に関して自国政府に圧力を加えていることについて報告した。労働者の訓練・再訓練を含む積極的支援措置が不可欠であることが判明した。不安定雇用との闘いを今度のG20サミットの要点の1つとして提起すべきである。
会合出席者は、フィリピンにおける人権・労働組合権の侵害に対抗する行動について、IMFミッションが国際労働機関(ILO)と協力して作成した勧告草案を支持した。このミッションは、フィリピンのMWAP、PMAおよびALUメタルが共通の土台に基づき、組織化・組合強化活動を立案するよう要求した。
参加者は、執行委員会が重点分野として規定した多国籍企業における労働組合ネットワークの概念について議論した。親会社の本国の組合は積極的な調整役を引き受けるべきだ。成功の秘訣は定期的な情報交換である。
インドネシア、タイおよびベトナムから、組織化と組合構築の成功例が報告された。7月の戦略ワークショップで過去のプロジェクトを評価し、成長とより強力な組合の構築に関する新しい手法について議論する予定である。
参加者は気候変動に関する公正な国際協定と、今年後半にメキシコで開かれるCOP16におけるIMFの積極的な関与を要求した。グリーン・ジョブ、公正な移行および再植林をパッケージに盛り込まなければならない。
会議出席者は、女性の参加拡大に特に触れ、「全レベルの組合機関で女性代表を引き続き改善するとともに、同一賃金と機会均等に取り組む必要がある」と強調した。事務技術職労働者が増加しており、今後、組織化にあたって特に注意する必要がある。
加盟組織はIMF大会の決議に基づき、アスベスト全面禁止に関する行動を続行することに合意した。52カ国がそのような禁止措置を導入しているが、中国、インド、インドネシア、タイ、ベトナムといった国々ではアスベストの使用が増えている。サブリージョナル会合での議論に続いて、IMFと姉妹団体の国際建設・林業労組連盟および国際化学エネルギー鉱山一般労連は、特にインド、ベトナム、フィリピンにおけるアスベスト共同行動に関する特別ワークショップの開催に合意した。
[2010年4月23日――アニタ・ガードナー]
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