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アラビア語のEPZ労働者組織化ビデオを発表

モロッコのベルチドで開催された労働者の権利に関するセミナーで、輸出加工区における労働者の組織化に関するアラビア語のIMFビデオが発表された。

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モロッコモロッコ・ベルチドの工業地域で活動するレオニその他のエレクトロニクス企業の職場委員と組合オルグが5月18日に会合を開き、多国籍企業とサプライヤーで労働者を組織化するための戦略について討議した。

このセミナーでは特に、マグレブの労働力に占める割合が急速に高まっている女性のニーズや問題に焦点を当てた。IMFは北部アフリカ諸国やヨーロッパ諸国の加盟組織と緊密に連携しながら、連帯と具体的な提携の強化を視野に入れて、労働者代表や地方組合の間で調整やネットワーク構築を促進している。輸出加工区で働く労働者のニーズに特に注意を払いつつ、アラビア語の労働者教育資料を作成している。

レオニの職場委員が、団体交渉活動と実績について報告した。過去2年間にチュニジアとモロッコのレオニ工場で地方組合間の地域調整が進んでおり、レオニが締結した国際枠組み協約の実施状況を体系的に監視している。

マグレブの金属労組にとっての主な関心事は、不安定雇用が急増し、その結果、労働者・労働組合の権利が浸食されていることである。大手多国籍企業を含む企業は――しばしば法律すれすれのところで、あるいは法律の許容範囲を超えて――大規模に契約労働を利用し、際限なく更新される臨時契約に基づいて永続的に労働者を雇用できるようにしている。その他各種の不安定雇用と同様に、これらの雇用も常用雇用よりはるかに報酬条件が悪く、社会的保護(たとえあるにしても)が不十分である。

さらに悪いことに、訓練工を対象とする違法な契約が特に頻繁に利用されている。モロッコでは、企業がANAPECプログラム(表向きは若年者優先の雇用を促進することになっており、財政その他の面で企業に例外的な免除を与えている)に基づいて労働者を大量に雇用しているが、プログラムで義務づけられた条件を尊重していない。この結果、雇用機会が提供されるのではなく、労働者を過度に搾取するための永続的な不安定雇用が目立っている。

このビデオは、インドネシアの組合が輸出加工区で労働者、特に女性を組織化するために利用している組織化戦略を紹介している。IMFのYouTubeページとIMFウェブサイトで見ることができる。

[2010年5月25日――カーラ・コレッティ]