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カナダのUSW組合員、ヴァーレとの5カ年協約を承認

労使双方が調停交渉の条件に妥協した結果、議論を呼んだストが終了し、ブラジルの鉱山会社ヴァーレとUSW組合員3,100人が5カ年労働協約を締結した。

カナダ： 7月8日夜遅くに賛成75％による承認が発表され、オンタリオ州サドベリーおよびポート・コルボーンの全米鉄鋼労組（USW）第6500支部と第6200支部によって代表されるカナダのニッケル採掘・加工労働者は、ヴァーレに対する360日間のストを終了した。

6月19〜22日にトロントでハイレベル調停が行われ、諸条件が取り決められた。しかし、ヴァーレがスト参加者9人を一方的に解雇した件を仲裁によって解決する公正なプロセスの設定にあたり、労使双方の意見が一致しなかったため、最終合意には至らなかった。オンタリオ州労働大臣ピーター・フォンセカの強い勧めで、7月3〜4日にプロセスが設定され、7月7〜8日に協約投票が行われる運びとなった。

オンタリオでの協約承認により、カナダ有数の激しい労働争議の1つの章が終わる。この紛争では、世界中の鉱山労組その他の組合が、以前に取り決めた賃金・労働条件を守ろうと努力するUSWを激励した。IMFと国際化学エネルギー鉱山一般労連（ICEM）は、グローバル・キャンペーンの調整を援助した。

ユルキ・ライナIMF書記長とマンフレッド・ワーダICEM書記長は、共同声明で次のように述べた。「このストライキに関して、世界中の組合は、オンタリオとラブラドルのUSW組合員の忍耐と気骨を忘れないだろう。彼らの闘いは私たちの闘いになり、それによって彼らはグローバル・キャンペーンを実施するための基礎を築いた」

2015年5月31日まで有効な新しい労働協約の要点は以下のとおり。

●5年間にわたって毎年、生活費の上昇に合わせて時給を一律に引き上げる。その結果、協 約期間中に時給が2.25〜2.50米ドル上がる。

●生涯生計費指数に基づいて現行の確定給付年金を年間4万1,400米ドルに引き上げ、併せて生涯医療費給付も増額する。

●新入社員向けに確定拠出年金を導入し、従業員の正規基本給の8％に等しい企業拠出を提供する。また、従業員は基本給の2〜6％の追加拠出を行い、一定の限度内で会社からマッチング拠出を受けることができる。この新しい制度には従業員向けの長期障害保険も含まれる。

●激しい交渉を続けた結果、ニッケル・ボーナス・プログラムによって、従業員は基本給に加えて年間最大1万5,000米ドルを得られるようになった。

協約承認を発表するUSW声明の中で、第6地区長のウェイン・フレーザーはこう述べた。「組合員が承認の決定を下した。極めて厳しい状況の中で下されたこの決定を関係者全員が尊重すると私は信じている」

［2010年7月9日――チェリッセ・フレドリクス］