IMFニュース・ブリーフス

オーストリアの金属労働者、公正な賃上げを求めて交渉開始

PRO-GEは、金属部門の労働者16万5,000人を対象とする今度の団体交渉で賃上げと時短を要求する。

オーストリアIMF加盟組織PRO-GEとGPA-djpは9月30日、金属産業で賃金交渉を開始し、賃金の増額と労働時間の短縮を要求する。

オーストリアでは伝統的に、金属・鉱業部門の賃金交渉が他のすべての部門の指針となってきた。PRO-GE交渉責任者のライナー・ウィンマーは、「経済危機後に労働者に送るべきシグナルは、適正かつ公正な賃金・給与の増額だ」と明言する。

2010年10月14日にウィーンのオーストリア経済会議所で、金属部門の従業員約16万5,000人を対象とする最初の交渉が行われる。使用者代表は労働コスト削減を明確に打ち出し、「2009年に取り決められた1.45%の賃上げには耐えられない」と主張しているため、今年の交渉は難航が予想される。

厳しい経済危機の間に、多くの従業員、特に金属産業の労働者が職を失った。しかし、再び明るい進展の兆しが見られる。「ここで公正な賃金・給与の増額によって、労働者に積極的なシグナルを送る必要がある。いま再び利益が生み出されており、それを労働者に分配しなければならない」とウィンマーは述べた。

オーストリアの金属部門における2010年の団体交渉スケジュールが設定されている。組合は9月30日にオーストリア経済会議所(WKO)に公式の要求を送付する。続いて、10月14日と10月21日の2回にわたって交渉会議が開かれる。11月5日に最終調整会議が予定されている。


[2010年9月22日――バルター・ビッテンコート]