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ヨーロッパは製造基盤の確保に尽力せよ

欧州委員会の新しい産業政策アジェンダ発表に先立って、製造業労働者を代表するヨーロッパの労働組合連合団体が集まり、ヨーロッパの産業構造を支えることのできる強力な産業政策を要求した。

ヨーロッパ2008年秋以降の世界経済危機は、ヨーロッパの製造業と雇用に深刻な影響を与えている。ヨーロッパの労働組合連合3団体は2010年10月18〜19日に開催された産業政策会議で、ヨーロッパが4,000万人以上の製造業労働者を保護するために、持続可能な開発に関する政策を実施して強力な産業基盤を確保する必要があることを確認した。

「ヨーロッパ経済が繁栄して雇用を創出し、生産性を高め、革新を促進し、社会基準を引き上げるうえで、産業は依然として極めて重要だ。産業政策は適切な財政・規制手段により、社会的責任を持って変化を予測・管理しようと努めなければならない」と、欧州金属労連(EMF)、欧州鉱山化学エネルギー労連(EMCEF)および欧州繊維被服皮革労連(ETUF-TCL)は述べた。

産別組織3団体は、経済危機の余波、気候変動およびグローバル化圧力の強まりという課題に取り組むことのできる強力・確実な欧州産業政策の6原則を概説した。

1. 産業政策への強力な社会的側面
2. 成長志向のマクロ経済・賃金政策
3. 具体的な産業投資方針
4. エネルギー・資源効率の高い産業モデルに向けた公正な転換
5. 効果的な欧州エネルギー政策
6. 国際的に公正・平等な競争条件

カンクンでのCOP16交渉を踏まえて、3団体は平等な競争条件(国境調整機構を含む)を確保するための措置を要求している。そのような条件が整わないのであれば、欧州連合は排出削減目標を−20%から−30%へと一方的に引き上げるという案を見直すべきである。

詳細についてはEMFサイトを参照:
http://www.emf-fem.org/Areas-of-work/Industrial-Policy/What-future-for-European-manufacturing-workers

[2010年10月21日――松崎寛]