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メキシコで独立組合の力を強化 「第1の目標は生き残ることだ。闘いをやめれば滅びることになる」と労働組合UNTのホルヘ・ロブレスは、2010年10月13〜14日にメキシコシティーで開かれたIMF組合構築戦略会合で、メキシコの独立組合を取り巻く状況について演説した際に述べた。 メキシコで最も歴史の長い2大民主組合で、メキシコ政府による激しい攻撃にさらされているSNTMMSRMとSMEが、開会の口火を切った。セルジオ・ベルトランがナポレオン・ゴメスSNTMMSRM書記長に代わって挨拶し、雇用契約全体の95%が保護協約であるために労働条件がますます不安定になっており、メキシコの労働者の大多数が組合結成権を奪われている現状を非難した。 マーティン・エスパルサSME書記長が、「SNTMMSRM−SME協定は法治国家を取り戻すための共闘に向けた大きな一歩だ」と発表した。両全国組合の指導者は、この会合への全面的な支援を表明し、「民主的組合の組合員数と能力の拡大・強化が何よりも急を要する課題だ」と強調した。 出席したメキシコの独立組合・組織のそれぞれが、使用者が腐敗や非人道的な反組合戦術に手を染め、政府当局が明らかに共謀している実態を非難した。「私たちはメキシコで、狙い撃ちされている労働協約を守ろうと闘い続けている」と労働調査・組合相談センター(CILAS)のヘクター・デラ・クエバが述べた。 労働者全国連合(UNT)のホルヘ・ロブレスが次のように述べた。「80年前から、労使協調主義組合が政府機関と共謀し、使用者を保護して労働者を管理下に置こうとする状況が見られる。メキシコでは、ほとんどの労働者が知らず知らずに組織化されているため、組合組織率は低下していない!この国では、相変わらず企業が好みの組合を選んでいる。第1の目標は生き残ることだ。闘いをやめれば滅びることになる。第2の緊急課題は、労働者を守ることのできる組合の強化だ」 この会合には50人を超える参加者が集まり、その中にはメキシコの6大独立組合やIMF/ICEM加盟組合の指導者、IMF、ICEM、UNIおよびITFの代表、世界中の労働組合との連帯による協調的アプローチ構築の必要性を支持するメキシコ内外の市民社会組織の関係者が含まれていた。 ICEMのジョー・ドレクスラーが今年6月のトロント会合をフォローアップして、出席したグローバル・ユニオン・フェデレーション代表とともに、メキシコの状況について組合員に引き続き情報を提供し、メキシコ政府による独立組合攻撃を非難するために幅広い同盟を構築することの必要性を強調した。 2日間の会合で参加者は、民主的組合の組織化が複雑な課題であることや、全国組合SNTMMSRMに加盟する権利に関して労働者を訓練するうえで、このところ市民社会組織(特にCAT、CFO、PRODESCなど)が積極的な役割を果たしていることについて議論した。 IMFが2004〜2009年IMFマキラドーラ組織化プロジェクトに関する評価の結論を発表、フリードリヒ・エーベルト財団(FES)が、保護協約反対キャンペーン対象地域のプエブラへの拡大や現行労働協約に関する実施中の調査について参加者に最新情報を提供した。AFL-CIOと連帯センターが、メキシコで独立組合を引き続き支援するとのコミットメントを表明した。 参加者は、一致協力して民主的組合との提携を強化するとのコミットメントを再確認した。「本会合は、メキシコにおける強力な民主的組合の構築を目指してともに前進するために、素晴らしい連帯と団結を表明した」とフェルナンド・ロペスIMF書記次長は述べた。「立って歩くには2本の脚が必要だ。結社の自由と労働組合権を求めて全レベルで闘うというトロント合意は1本の脚にすぎない。メキシコにおける民主的組合の拡大と能力強化が、2本目の脚になる。組織によって能力やニーズが異なるため、それぞれのケースを調べ、組合構築努力を戦略的に調整しなければならない」とロペスは付け加えた。 責任・任務が参加者に割り当てられた。この会合の主な決定に関する報告は10月末に発表される予定。2011年初めに予定されている次の計画会合まで、Eメール・ネットワークを通じて活動し、それぞれの参加組合とともにグローバル・ユニオン構築案に取り組む。 関連リンク: Agenda - IMF STRATEGIC MEETING ON UNION BUILDING IN MEXICO (pdf) Agenda (ESP) - IMF STRATEGIC MEETING ON UNION BUILDING IN MEXICO (pdf) Summaryof evaluation (pdf) [2010年10月20日――スザナ・ミラー]
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