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インドのアラン船舶解撤場で労働者が死亡

10月12日にインド・グジャラート州のアラン船舶解撤場で死亡事故が発生し、28歳の労働者が犠牲となった。

インドアラン船舶解撤場の第154作業場でバンサル・インフラ社の仕事に従事していた28歳の船舶解撤労働者ジャナルダーン・チョウダーリーが、2010年10月12日午後3時ごろ、職場の事故で亡くなった。マルパニ(アシスタント)として働いていたとき、開いていた翼内タンクのマンホールに船の廃品材料が落下した。ジャナルダーンはアラン/ソシヤ船舶解撤場から50キロ離れたバウナガールの病院に運ばれたが、そこで亡くなった。ジャナルダーンはウッタルプラデシュ州の貧困地区、シッダールタ・ナガールからの出稼ぎ労働者だ。結婚しており、家族は生まれ故郷にいる。

アラン・ソシヤ船舶再利用一般労組(ASSRGWA)のラム・パテル副会長は、同僚とともに病院に駆けつけた。ASSRGWAは、現場で安全対策を実施していなかったことについて使用者と労働省に対する厳しい措置を要求し、法定補償金と遺族弔慰金の支払いを求めた。

アランとソシヤの船舶解撤産業では、5万5,000人を超える労働者が雇用されている。死亡事故が多発し、何百人もの労働者が犠牲になっているにもかかわらず、本格的な病院は50キロも離れている。2007年にIMFが発表した調査によると、1日平均50人の労働者が負傷し、うち何人かは重傷を負っている。ASSRGWAの記録によると、2010年1月以降17人の労働者が職場で亡くなった。労働者のほとんどがウッタルプラデシュ、ビハール、オリッサ、チャティスガール、ジャールカンド、グジャラート各州の貧困地域からの出稼ぎで、わずかな賃金のために危険かつ有害な労働環境で働いている。

[2010年10月15日――G・マニカンダン]