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フォックスコン、自殺事件を忘れて旧態依然に逆戻り?

最新の報告によると、中国のフォックスコン工場では相変わらず労働者の権利が侵害され、労働条件も劣悪である。

全世界香港の労働権擁護団体、大學師生監察無良企業行動(SACOM)は10月12日、『機械としての労働者――フォックスコンの軍隊的管理』と題する調査報告書を発表した。

2010年1〜8月にフォックスコン労働者17人が自殺を試み、13人の若年者が死亡した。この最新報告は、フォックスコンと同社の主要顧客(アップル、HP、デルなど)が、これまでのところ、フォックスコン生産施設で基本的な労働問題に効果的かつ透明性のある方法で取り組んでいないことを明らかにしている。

GoodElectronics、SACOM、ブレッド・フォー・オール、makeITfairおよびIMFは電子産業に対し、グローバルなエレクトロニクス・サプライチェーンで働く労働者の適正な労働基準に責任を負うことによって指導力を発揮するよう強く要請している。購買慣行の改革が第1の緊急措置だろう。

SACOM報告書の総体的結論によると、フォックスコンの労働慣行は不法かつ非倫理的である。フォックスコンから部品を調達しているブランド企業の購買慣行は、労働者を直接圧迫している。SACOMの結論の基礎は、2010年5月22日から9月21日にかけて実施された机上調査と、深川の隆化工場・観瀾工場および杭州工場で働くフォックスコン労働者100人へのインタビューである。

GoodElectronics、SACOM、ブレッド・フォー・オール、makeITfairおよびIMFは共同プレスリリースで、標準以下の賃金、過剰な労働時間、あきれ返るような企業経営システム、強制的な工場再配置、労働組合の地位、学生労働者の不適切な利用、不十分な安全衛生保護に関する同報告の主な調査結果を要約している。

[2010年10月12日――アニタ・ガードナー]