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グローバル・ユニオン、韓国で続く労働権侵害を非難 G20ソウル・サミットに際して、グローバル・ユニオン運動は韓国政府に国際公約と労働者の権利を尊重するよう求めた。 グローバル・ユニオンのスポークスパーソンを務めたアンベット・ユーソンBWI書記長は、集まった国内外の報道陣に「グローバルな労働組合運動は韓国の労働権状況を極めて深刻に受け止めている」と述べた。G20会合に先立ってIMFが調整したキャンペーンで、世界中の労働組合数百団体が李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領に書簡を送り、国際的に認知された労働基準を尊重して労働者・労働組合に対する攻撃をやめるよう要求した。 韓国政府の反組合的活動はかねて知られており、他のG20諸国では違法とみなされないような労働組合活動を理由に、解雇、組合や個人に対する巨額の賠償請求、逮捕、拘留、投獄、身体的暴行が行われている。 この記者会見は、韓国で続く労働権侵害の3大分野に焦点を合わせていた。 ●刑法第314条の刑事制裁を利用して、労働組合活動を行う正当な権利の行使を理由に労働組合員を逮捕・投獄している。 ●不安定・非正規労働者に組合加入権・団体交渉権を与えず、使用者が特に組合結成・加入を阻止するために不安定な雇用契約を計画的に利用している。 ●公共部門労働者に対して組合差別を行い、多くの公務員に労働組合加入権を与えていない。 ユーソンは、キリュン電子の労働者がフルタイム常用労働者としての正規雇用化と所属組合の承認を求めて長期の闘争を繰り広げ、先週、勝利を収めたことに触れた。 キム・ヨンフンKCTU委員長が記者会見で次のように述べた。「韓国は貿易協定の締結をやめ、労働基本権を保障するILO条約に署名すべきだ」 キム・ジュヨンFKTU副委員長も発言し、こう述べた。「韓国は国際機関に対する約束を果たさなければならない。非正規労働者は最も権利を蹂躙されているため、最も労働権保障を必要としている」 韓国政府はG20会合のホストとしての役割を利用して、国際舞台における自らの重要性や指導力を目立たせようとしているが、グローバル・ユニオンは「労働者・労働組合に対して鎮圧対策を利用し続けている限り、韓国政府が国際的な指導者として本当に認められることはあり得ない」と指摘した。 グローバル・ユニオンは韓国労働大臣とは会談できなかったが、労働組合G20サミットの代表が韓国大統領と会談した。その際、大統領は「G20サミット閉幕後、労働大臣本人がKCTUおよびFKTUと労働権問題について討議する」と約束した。 ユーソンはグローバル・ユニオンを代表して会見を締めくくり、「グローバル・ユニオンは暴力と弾圧が終わるまで、労働者の権利を求める韓国の労働組合の闘いを支援し続ける」と集まった報道陣に請け合った。 関連リンク: Press release: Global unions decry continued labour rights violations in Korea (pdf) [2010年11月11日――ジェニー・ホールドクロフト]
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