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組合幹部、インド政府に包括的な気候問題対策の採用を要求 IMFはインドで気候変動とグリーン・ジョブに関する会合を開催、インドの組合幹部が集まり、この問題に関する組合の統一的立場を打ち出す作業に着手した。 組合幹部が集まって気候変動に関するインド組合運動の共同戦略をめぐり議論したのは、今回が初めてであった。ちょうど今、インド政府が気候変動とグリーン・ジョブに関する国家行動計画の不可欠な部分として、気候タスクフォースの設置を発表したばかりである。悲しむべきことに、セミナーに出席した代議員は、「これらの極めて重要な問題に関するタスクフォースに労働組合運動の代表が参加していない」との報告を受けた。しかし、労働者不参加の大きな原因は、これがインドの労働組合運動にとって新しい問題と考えられていることである。 スドハシャン・ラオ・サルデIMF地域代表が参加者を歓迎し、「この2日間のセミナーは労働組合員と市民社会活動家にとって、気候変動とグリーン・ジョブへのインドの取り組みを分析・検討し、労働組合員が国家・世界レベルで解決に向けて一致協力する方法の理解を目指す場になる」と述べた。 シュリ・ハリシュ・ラワト労働雇用大臣が開会の辞で、IMFの主導でこの会合が開かれたことを歓迎するとともに、インドの労働組合運動による積極的参加を求め、「この会合の結果はインド政府の今後の審議に影響を与える」と約束、「一致協力しなければならないと強く感じている」と付け加えた。 シュリ・サンジーバ・レディーINTUC会長が気候変動とグリーン・ジョブに関するインド政府の取り組みを評価し、発展途上国・先進国の労働組合に、気候変動が突きつける課題に立ち向かい、組合の立場を強めて解決に貢献すべく一致協力するよう要求した。 インド労働者連盟(HMS)のシュリ・ウムラオマル・プロヒット書記長が、気候変動に関して深い懸念を表明し、「労働者の福祉を気候変動対策の固有の部分にすべきだ」と主張した。同書記長は、「気候危機を解決するには持続可能な開発アプローチを採用し、社会の生産プロセスによって現世代のニーズを満たしつつ、次世代のニーズを満たすに十分な余地も残せるようにしなければならない」と主張した。 組合幹部は、これを受けて政府タスクフォースをより包括的な組織にするよう要求し、「組合間の協力を強化して知識ベースを構築するとともに、労働者のために首尾一貫した方針を立案する」と約束した。幹部たちは、「グリーン・ジョブの開発にあたっては、インドの低収入労働者1億2,500万人を増やすのではなく減らすよう努力し、1億9,000万人の失業者も考慮に入れなければならない」と警告した。また、組合タスクフォースを設置して集団的な立場を打ち出し、市民社会と政府への関与を深められるようにすることも約束した。 この会合で参加者は、他の地域や組合がどのように同様の気候問題対策を立案しているかについて話を聞く機会も得た。北米では、組合や市民社会グループ(シエラ・クラブなど)が、環境と労働者の権利の両方を促進する組織、青と緑の同盟を結成することができた。アフリカでは、2011年に南アフリカで開かれるCOP17に備えて、組合が気候問題に関する共同声明を作成した。 ロブ・ジョンストンIMFエグゼクティブ・ディレクターが、閉会の辞で次のように述べた。「気候変動問題への関与は、組合にとって選択の余地のない問題だ。労働者のために正当に意見を主張できる団体は1つしかなく、それが労働組合だ。インドでは、これらの問題に関して十分に労働者の意見が主張されていないが、これからはもう違うと私は確信している」 関連リンク: Margrete Strand Blue Green Alliance 1 (pdf) Vijay Chaturvedi Climate Change (pdf) Ariel B Castro ILO Climate Change (pdf) Stephen NHALPO IMF- ARO Climate Change (pdf) D Raghunandan Delhi Science Forum (pdf) Hideki Kagohashi ILO Climate Change (pdf) Agenda - Seminar on Climate Change and Green Jobs Nov 2-3 2010 (pdf) [2010年11月8日――ロブ・ジョンストン]
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