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ドイツの金属労働者、2011年の賃上げを一足早く獲得

IGメタルによると、ドイツの金属・電子労働者約67万人が2011年の賃上げを一足早く獲得する。

ドイツ少なくともドイツでは経済危機が終息に向かう徴候が見られる中、IGメタルの報告によると、合計約340万人の金属・電子労働者の20%を雇用する企業が現在までに、予定されていた2011年の賃上げ実施時期を4月から2月に前倒しした。アウディ、ボッシュ、シーメンス、それに抄紙機メーカーのフォイトをはじめする各社とその従業員代表委員会は、予定されていた2.7%の賃上げを2月に実施することに同意した。

そのほかにも数社が、今後数週間に同じように同意すると予想される。IGメタルによると現在、約67万人の労働者が2月に昇給を得る予定である。2010年2月に取り決められた労働協約でIGメタルは、2010年と2011年前半の2回に分けた一時金320ユーロの支給と引き換えに、歴史的な雇用保護協約に同意した。

2011年の賃上げは2011年4月に実施される予定だったが、協約によって従業員代表委員会は、2011年4月の実施日の前後2カ月以内に2.7%の金額を取り決める権限を与えられていた。昨年の25カ月協約は、2012年6月30日までに業務上の理由による人員整理を実施してはならないことも義務づけている。

IGメタルによると、早期の賃上げを達成できたのはドイツ国内の力強い景気回復のおかげである。

さらにシーメンスは、全世界40万人の従業員が危機に負けず立派な業績を達成してくれたことに感謝して、すでに11月、合計4億3,000万米ドルの「1回限りの特別賞与」を支給すると発表した。12月から1月にかけて支払われる金額は労働者1人当たり約1,000ユーロに上り、ドイツの労働者は1月にボーナスを支給され、翌月には賃金が2.7%上がることになる。

[2010年12月1日――ICEM]