チリとコロンビアにおける全国組合の構築
11月に開かれたIMF評価・計画ワークショップで、チリとコロンビアの組合は、産業部門全体における強力な組合の構築・統一を模索した。
チリ/コロンビア:
IMFは11月15〜19日にチリのサンティアゴとコロンビアのボゴタで、IFメタルとスウェーデンLO-TCOの支援による「全国組合構築プロジェクト」評価・計画ワークショップを2回連続で開催した。
どちらの国でも、IMFラテンアメリカ地域事務所のマリーノ・バインが実施する集中的な能力構築プロジェクトに参加する3地域の出席者・コーディネーターが、目前の難題とこれまでの業績を全員で分析し、来年の活動をにらんで政治的・教育的な提案を練り上げた。
参加者は、両国で実施された産業・組合調査の予備段階の結果についても報告を受け、議論した。これらの調査が終了すれば組合員は、関連部門で活動する多国籍企業と組合や、組織化の対象となる潜在的組合員数に関して、貴重な情報を得ることができる。
一般組合員は、機能するIMF国別協議会が政治面から強力に支援し、IMF加盟組織を団結させるとともに、他の組合に強力な全国産業別組合結成への参加を促すよう要求した。ホルヘ・アルメイダIMF地域事務所長が、これをIMFアクション・プログラム優先課題の1つとして確認した。
プロジェクト開始時の主な目標は、各国で現行IMF加盟組織を1つの全国組織にまとめるための条件を整えることだった。しかし、フェルナンド・ロペスIMF書記次長が説明したように、現在ICEMとITGLWF、IMFが国際レベルで統合をめぐって議論しているため、このプロジェクトは今、各地域における幅広い産業別労働組合と政治的連合の構築に焦点を合わせる必要がある。
サンティアゴでIMFは、国際組織に加盟していない部門別組合3団体の指導部に、ワークショップの討議に加わるとともに、来たる2011年の活動に参加するよう勧めた。承認された主な決定の1つとして、プロジェクト活動の拡大により、全国産業別組合の構築と労働組合運動の統一をめぐる討議に一般組合員が参加できるようにし、それぞれの訓練活動の直後に幅広い地域会議を開くことになった。
コロンビアのボゴタで開かれた評価・計画ワークショップには、今年このプロジェクト活動に参加したICEM加盟組織の組合員が出席し、2011年には参加を大幅に拡大することが決定された。コロンビアのICEMプロジェクト・コーディネーターを務めるカルロス・ブストスがIMF加盟組織に、ICEMの現行プロジェクト活動といくつかの国内会議に参加するよう勧めた。2011年には、ICEMを含む拡大国別協議会でも、労働者統一に向けた共同行動計画を立案する予定である。
プロジェクト評価の結果、両国における全国組合の統一・構築への参加加盟組織による取り組みが、実に重要かつ積極的な進展を遂げたことが確認された。
チリの組合構築活動は『メタル・ワールド』2010年第2号の特集で取り上げられており、ここで読むことができる。
[2010年11月22日――スザナ・ミラ]
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