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マレーシアの電子労働者が組合権を確保

新たに結成された電子産業労組(南部地域)が、マレーシア・ムアールのSTマイクロエレクトロニクスで組合権の確保を目指すキャンペーンに成功した。

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マレーシア2011年1月27日、マレーシアの電子労働者は、自分で選んだ組合に加入するための長期にわたる闘いに勝利を収めた。歴史に残る成果が達成された。女性労働者が過半数を占めるSTマイクロエレクトロニクスの労働者が、新設の電子産業労組(南部地域)への加入を票決したのである。

この闘いが始まった2010年8月2日、同労組は海岸近くの町ムアールに立地する同社に組合の承認を要求した。ムアールでは、同社以外にも多くの多国籍エレクトロニクス企業が、ずいぶん前から製造拠点を確立している。

経営側は組合を承認するどころか、組合員の身分に異議を唱えようとした。この間、経営側はあらゆる反組合戦術に訴え、御用組合の登録を企てるなどした。

IMFから協調的支援を受けて、同労組は会社側の企てをくじき、労働者が組合代表を票決する道を開いた。約2,700人の労働者のうち1,700人強が投票し、組合は賛成票57%の獲得に成功した。

ユルキ・ライナIMF書記長は同社のCEOに書簡を送り、「国内の労働法・慣行を尊重し、労働者の権利が尊重されるよう確保する」という保証を取り付けた。

投票日の朝、警察と地方当局は、人的資源省が投票を実施する工場前で組合集会を阻止しようと試みた。アルナサラムIMF地域代表が介入し、同社の人事担当取締役と会談した。その後、警察と地方当局からの圧力が弱まった。

1月28日午前12時30分に投票結果が発表されると、早朝から待っていた組合幹部たちは抱き合い、跳び上がって喜んだ。組合の主任コーディネーターを務めるモハマド・サレーがIMFに対し、この会社で労働組合権を確保するにあたって援助してくれたことに謝意を表明した。サレーは、「IMFの援助がなければ、当組合は労働者の代表に向けた取り組みにおいて大きく後退していたおそれがある」と述べ、「労働者の過半数が組合に賛成票を投じたのだから、会社側はこれ以上遅れることなく組合を承認すべきだ」と強調した。

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[2011年1月31日――P・アルナサラム]