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ロンドンで50万人が保守・自民連立政権による公共部門削減に抗議

イギリスの労働組合の予想をはるかに上回る50万人以上が、土曜日にロンドンをデモ行進した。

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イギリス世界中で報道されたこのデモは、「代替策を求める行進:削減は解決にあらず」と呼ばれ、保守・自民連立政権が計画している大幅かつ拙速で不公正な公共部門削減に真っ向から反対する行動だった。

デービッド・キャメロン率いる右派政権は「財政赤字削減のために緊縮財政が必要だ」と主張し、社会福祉制度の機能を低下させようとしている。実施されれば人とサービスが削減されるだろう。そして、どちらの削減も貧困層と労働者に不釣合いに大きな影響を与える。

英国労働組合会議(TUC)が後援した3月26日のデモは、平和的な市民行動だった。しかし、抵抗を示す太鼓や笛、シュプレヒコールを聞けば、怒りが本物であることは明らかだった。怒りの矛先は、経費削減4ポンドごとに付加価値税を中心に1ポンド増税されること、国民医療サービス(NHS)が削減されれば5万人の雇用が消えてしまうこと、容赦のない削減で17万人の公共部門雇用が犠牲になることに向けられていた。

削減の「代替策」として、シティーの事業者によるものだけで合計250億ポンドに上る租税回避を取り締まり、銀行や金融機関の取引に対するロビンフッド税を導入し、法外な役員賞与を廃止させ、雇用と成長、公正な税制に基づいて分別のある持続可能な赤字削減計画を段階的に実施すべきである。

午後の集会では、ブレンダン・バーバーTUC書記長が次のように述べた。「この乱暴な削減と闘い、サービスと雇用、生活の破壊を阻止する。今日、私たちはイギリス国民の意見を代弁している。デービッド・キャメロンよ、『大きな社会』と会談したければ、このハイドパークに来い」

ユナイト・ザ・ユニオンのレン・マクラスキー書記長が、この行動を「ロンドンで実施された現世代最大のデモ」と表現し、次のように述べた。「国民の怒りは明白だ。イギリス政府は十分な勇気があるなら、納税者からの略奪に等しい租税回避に取り組むだろう」

[2011年3月30日――ICEM]