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鉄鋼労働者、ケベックでアルセロール・ミッタルと模範的労働協約を締結

ケベック州北部で4つの全米鉄鋼労組(USW)支部に加入している約2,000人の鉄鉱石鉱山労働者とペレット工場労働者が、アルセロール・ミッタル・マインズ・カナダと素晴らしい賃金・年金・労働条件に合意した。

カナダ昨年11月から厳しい交渉を重ねた末、4月3日に6カ年協約が取り決められ、組合員の75%に承認された。USWと世界最大の鉄鋼メーカーがケベック州で締結した旧労働協約は2月に失効した。

新しい協約によって、硬岩採掘労働者と加工工場労働者は6年間で45%の賃上げを獲得し、その中にはボーナス増額と年間生活費調整の大幅な改善が含まれている。時給増額は年間平均4.1%、6年間で25.6%である。

さらに、USWケベック地域・地方支部の交渉担当者は、新採用者に確定拠出型年金を適用するという2本立て年金制度の創設を狙う経営側の侮辱的な企てにも対抗した。各交渉単位は確定給付年金制度を維持しただけでなく改善まで加えたのである。

勤続年数30年の労働者は1カ月当たり210カナダ・ドル(18%)、現在の退職者は3%の増額となる。新協約を適用される鉄鋼労働者は、400キロメートルの鉄道沿いにあるケベック州北部ファーモント近くのモント・ライト鉱山とファイアレーク鉱山、それにセントローレンス湾のポート・カルティエにあるアルセロール・ミッタル・ペレット工場で雇用されている。

「この協約は、北部沿岸とケベック地域が採掘ブームに沸いている現状を反映している」とUSW第5地域責任者のダニエル・ロイは述べた。「交渉委員会が決意と連帯を示した困難な交渉のたまものでもある」

「組合に加入していない鉱山労働者にもアルセロール・ミッタル・マインズの成果を見てほしい」

この労働協約は、組合公認の委託業務リストを強化することによって、外部委託に対する新たな制約も盛り込んでいる。ルクセンブルクを拠点とするアルセロール・ミッタルは2006年、当時ある投資会社が所有していたケベック・カルティエ・マイニング社から、これらの鉄鉱石資産を購入した。アルセロール・ミッタルはカナダの鉄鉱石の40%を生産している。

[2011年4月14日――ICEM]