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ITGLWFがスポーツウェア・サプライチェーンの労働権侵害について報告 国際繊維被服皮革労連(ITGLWF)は、アジアのスポーツウェア・サプライチェーンの労働条件に関する報告書を発表した。この報告書は、多国籍スポーツ・衣類ブランドに製品を供給する工場が日常的に労働権を侵害している実態を浮き彫りにしている。 報告によると、調査対象83工場の中に生活賃金を支払っている工場は1つもなかった。フィリピンの労働者は、月末前にキャッシュカードを質入れして金を借りるしかない状況にあると説明した。法定最低賃金を支払っていない工場もあれば、生産目標を達成しないと基本給が支払われず、労働者が達成不可能な目標に苦しめられている工場もあった。 国際労働基準によれば、超過労働は週12時間を限度に任意で行うものと規定されているが、労働者は調査員に「日常的に月最大100時間の超過労働に従事している」と語った。多くの場合、労働者は超過労働を拒否することができない。スリランカでは、勤務終了時に帰宅しようとした労働者が退社を認められず、監督者から嫌がらせを受けた。 契約労働者や派遣労働者などの不安定労働者が調査対象労働者の25%を占め、搾取されていることが多かった。そのような労働者は常用労働者より賃金が少なかったが、「文句を言うと職を失うおそれがある」と調査員に語った。 「このような工場から製品を調達している多国籍企業は自らの言葉に従い、サプライチェーンのあらゆる職場で国内法と国際労働基準を遵守させる必要がある」とパトリック・イチェルトITGLWF書記長は結論づけた。 ITGLWF報告書(PDF)の主な調査結果については下記サイトを参照: http://www.itglwf.org/documents/ITGLWFSportswearReport2011.pdf ITGLWF報告書全文を読むには下記サイトを参照: http://www.itglwf.org/documents/ITGLWFSportswearReport2011.pdf 関連リンク: Key findings of ITGLWF report on labour rights violations in sportswear supply chains (pdf) [2011年4月29日――チェリッセ・フレドリクス]
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