IMFニュース・ブリーフス

ロシア下院委員会が派遣労働法案を承認

ロシア議会労働・社会政策委員会は派遣労働禁止法案を承認し、下院に勧告した。この法案は、アンドレイ・イサエフ下院議員(ロシア独立労働組合連盟(FNPR)副会長)とミハイル・タラセンコ下院議員(IMF加盟組織の鉱山・金属労組(MMWU)会長)が提出した。

ロシア下院労働・社会政策委員会は4月21日、派遣労働の利用を禁止する法案を1回目の審議で承認し、下院に採択を勧告した。この「根拠のない市民契約締結、派遣労働制度の利用またはその他の手段によって使用者が労働協約の締結を回避することを防止する措置に関する」法案は、下院議員のアンドレイ・イサエフ(FNPR副会長)とミハイル・タラセンコ(MMWU会長)によって提出された。

法案はFNPRとロシア労働同盟(KTR)の両方から強力な支持を得た。

政府からも条件付きで支持を得たが、2回目の審議でいくつか修正を加えるよう要求された。使用者側の立場は変わらず、大企業、中企業両方の代表が、派遣労働制度にいかなる種類の制限を加えることにも強く反対している。

「下院が可能な限り早くこの法案を採択し、これまで不適切あるいは劣悪な職場や労働条件を生み出してきた使用者が、罰を受けずにそのような行為を続けることができなくなるようにしてほしい」とアレクサンドル・シェルシュコフFNPR書記は述べた。

FNPRとKTRが発表した声明の原文は以下のとおり。

「ロシア独立労働組合連盟とロシア労働同盟による声明

FNPRとKTRは、派遣労働禁止法案を直ちに採択する必要があるという下院労働・社会政策委員会の決定を支持する。

私たちは、この法案を仕上げ、下院の春季会期で採択すべきと考える。

私たちは、この法案を採択すれば失業率が上昇するという見解は、筋の通らない偏向した主張であると考える。ロシアで派遣労働禁止法が実施されれば、悪質な使用者が社会的・金銭的義務を逃れようとするのを防止できる。

ロシアの労働組合運動は、この法案を支持して団結を表明する」

FNPR会長、ミハイル・シュマコフ

KTR会長、イゴール・コバルチュク

[2011年4月28日――イリヤ・マトベーエフ]