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IAMがボーイングに対するNLRB裁定を支持

全米機械工・航空宇宙労組(IAM)は、ボーイングに対して救済請求状を発行するという全国労働関係委員会(NLRB)の決定を歓迎した。同社はサウスカロライナ州への生産移転を決定したあと、ワシントン州ピュージェット湾地域の従業員に不法な報復を加えたとして告発された。

アメリカ全国労働関係委員会(NLRB)は4月20日、ボーイング社に対する救済請求状を発行し、ピュージェット湾地域の従業員に不法な報復を加えたとして告発した。NLRBによると、ボーイングの行為は労働者に保障された権利に「本質的に損害を与える」ものだった。

「サウスカロライナ州に787組立ラインを建設するというボーイングの決定は、『ボーイング労働者は団体交渉権を行使したために金銭的損害を被ることになる』というメッセージを送るものだった」とリッチ・ミカルスキーIAM副会長は述べた。「連邦労働法は明確であり、共同行為にかかわった労働者に対する威嚇や処罰は違法だ」

NLRBの救済請求状は、ワシントン州で2万5,000人以上のボーイング従業員を代表するIAMが、不当労働行為で同社を提訴したことに対応する措置である。IAMの訴えによると、ボーイング経営陣は、保護された合法的な活動がサウスカロライナ州への787組立ライン移転決定の「最も重要な」要因だった、と繰り返し述べたという。

サウスカロライナに787組立ラインを移転するというボーイングの決定に先立って、数年間にわたり787の生産が遅れ、協約期間半ばに臨時交渉が行われた。その中でIAMは、ピュージェット湾地域で引き続き787を生産するために必要とボーイングが主張した安定的な労働関係を確保しようと、11カ年協約を提案した。

IAMの申し出にもかかわらず、ボーイングは交渉の席を離れ、サウスカロライナ州と契約を締結。この契約には、同州に787生産ラインを建設することと引き換えに、9億米ドル近くの優遇措置と租税負担の軽減を提供するという条件が盛り込まれていた。

「ボーイングの現経営陣は、同社の最も貴重な財産、すなわちボーイング機を製造する高度熟練労働者をたびたび粗末に扱う戦略を再考する必要がある」とミカルスキーは述べた。「いかなる目的であれ、組合員がスケープゴートにされることは認めない」

[2011年4月27日――チェリッセ・フレドリクス]