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EMF、EMCEF、EPSUが米ハネウェルのロックアウトを非難

ヨーロッパの労働組合連合団体が、アメリカでロックアウトされたハネウェル労働者に連帯を表明するとともに、同社CEOに書簡を送って職場への復帰と全米鉄鋼労組との全面的な合意を要求した。

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アメリカヨーロッパの労働組合連合団体が強力な国際連帯を表明、アメリカのハネウェルCEOに対し、イリノイ州メトロポリスの同社ウラン加工施設で11カ月前から続いている全米鉄鋼労組(USW)組合員のロックアウトを中止するためにあらゆる手段を取るよう要求した。

欧州金属労連(EMF)、欧州鉱山化学エネルギー労連(EMCEF)および欧州公務労連(EPSU)は5月12日付の書簡で、最近の事故を踏まえて工場の安全性に懸念を示し、高度な訓練を受けた熟練労働者が原子力施設を運営することの重要性を強調した。「現在臨時労働者を利用していることが原因で、工場の安全性が何度か脅かされた。これは大きな社会・環境責任を負う産業において容認できることではない」と3団体は書いている。

ハネウェル欧州従業員代表委員会は5月10日、ヨーロッパで働く3万人の労働者全員を代表して声明を採択し、同社が全従業員ならびに従業員の居住地域に対して責任を負っていることを思い出させ、次のように述べた。「私たちは、可能な限りのあらゆる手段を用いて仲間の労働者を支援することに合意した。このロックアウトを直ちに中止し、労働者全員が報復なしに工場に戻れるようにするとともに、全米鉄鋼労組と全面的に合意するよう要求する」

ハネウェルは2010年6月28日に組合労働者のロックアウトを開始した。紛争の発端は、新採用者の退職者医療・年金制度を廃止し、医療費の個人負担分を年間8,500ドルに増額するという会社側の案を労働者が拒否したことである。

ハネウェル・メトロポリス工場はロックアウトの間、未経験の臨時労働者を雇って操業し、商用原子炉で使うためのウランを加工している。ロックアウト開始当初に発表されたUSWの報告によると、この工場では一度に最大112万ポンドのフッ化水素酸を使っている。ハネウェルは、この量のフッ化水素酸のわずか16%が漏出しただけで、周辺半径25マイルで最大12万8,000人に影響を与えるおそれがあることを認めている。

USW第7-669支部指導者のジョン・ポール・スミスとスティーブン・レッチはUSW地区責任者のダン・フリッポとともに、5月にイギリスのユナイト・ザ・ユニオンの招待でヨーロッパを訪れ、ドイツで全国従業員代表委員会メンバーと、ベルギーで欧州の労働組合連合団体と、ブリュッセルでハネウェルの欧州従業員代表委員会メンバーと会談した。

詳しい報告については下記ウェブサイトを参照:
USW―http://www.usw.org/media_center/news_articles?id=0772
EMF―http://www.emf-fem.org/Areas-of-work/Industrial-Policy/Activities/honeywell
ICEM―http://www.icem.org/en/3-Energy-Oil-and-Gas/4429-EMCEF-EMF-EPSU-Condemn-Honeywell-Lockout-in-US

[2011年5月16日――アニタ・ガードナー]