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メキシコの炭鉱爆発で14人が死亡

5月3日にメキシコで炭鉱爆発により14人が死亡した事故を受けて、IMFはメキシコ鉱山労組とともに、メキシコの鉱山における安全衛生改善と企業・政府当局の処罰を要求している。

メキシコ5月3日の爆発事故発生後、メキシコのサビナスにある炭鉱から遺体が収容され、5月8日に炭鉱労働者14人の死亡が確認された。この事故では、炭鉱の入口で働いていた15歳の少年も肩腕を失うなどの重傷を負って入院した。

「この14人の鉱山労働者の死亡は、メキシコの鉱山労働者が極めて大きな危険にさらされており、鉱山の安全規則改善が急務であることを改めて浮き彫りにしている」とユルキ・ライナIMF書記長は述べた。

この鉱山は無許可で営業し、20日間で約50メートルの深さまで掘り進んでいた。このような鉱山は「ポティコ」と呼ばれる。こうした非公式の小規模鉱山で働く労働者には十代の若者も含まれ、採掘量は1日最大30トンになることもある。

サビナス鉱山はコアウイラ州にある。この州では2006年にパスタ・デ・コンチョス炭鉱で爆発事故が発生し、65人の鉱山労働者が死亡、遺体のほとんどが今日に至るまで収容されておらず、メキシコで近年最悪の鉱山災害となった。

IMFに加盟するメキシコ鉱山労組(ロス・ミネロス)は声明を発表し、鉱山の種類にかかわらず、労働者には「十分な健康保護対策が講じられた適切に安全な条件のもとで働く権利がある」と述べた。同労組は、適切な安全衛生対策を実施しない企業を犯罪的過失で処罰し、メキシコの労働者の生命や健康を保護する責任を果たさない州・連邦当局を処罰するよう求めている。

ロス・ミネロスはIMFの支援により、パスタ・デ・コンチョス災害の調査を要求し続けている。亡くなった労働者の遺族は遺体の収容を求めて何年も闘っており、ロス・ミネロスと国際労働組合は公正な措置を求めている。ロス・ミネロスのナポレオン・ゴメス会長は、この災害を「産業殺人」と呼んだ。

「証拠から明らかなように、メキシコ政府は鉱業を適切に規制しておらず、メキシコの労働者はあまりにも頻繁に究極の代償を払わされ、命を落している」とライナは述べた。

[2011年5月9日――アニタ・ガードナー]