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ラテンアメリカ・カリブ海の若年労働者向け労働組合教育をめぐり討議

ウルグアイで会合が開かれ、ラテンアメリカ・カリブ海で若年労働者を組織化して訓練するためのプロジェクトについて議論した。

ウルグアイIMF若年労働組合員教育・訓練プロジェクトの計画ワークショップが開かれ、ジェンダーや人種に関する問題を中心に議論した。このワークショップは、ドイツの金属労組IGメタルとウルグアイのフリードリヒ・エーベルト財団の支援を受け、セルジオ・ノバイスICEMラテンアメリカ・カリブ海地域組織会長が出席した。

この会合には、IMF加盟組合(ブラジルCNM/CUT、チリCONSTRAMET、コロンビアFETRAMECOL、メキシコSNTMMSRM)の地域コーディネーターを代表する代議員が参加し、IGメタル幹部がドイツにおける若年者向け活動を紹介した。IGメタル幹部は、どのようにしてより多くの若年労働者を勧誘したか説明し、どんなイニシアティブを実施しているか、若年労働者の勧誘と組合参加の奨励によって同労組がどのような利益を得ているかにも触れた。

IMF地域事務所でプロジェクト・コーディネーターを務めるマリーノ・バニが、「このワークショップの重要性は、より多くの組合員を勧誘する行動計画の指針を定めたところにある」と説明した。「若者を育成し、現在および将来において、私たちが構築している新しい組織と労働組合運動全般を主導させなければならない」

この地域の多くの加盟組合は、若年労働者を組織化するための方針や計画を立てておらず、たとえ立てていても、ごく一般的な内容である。企業別組合には勧誘方針もなく、若年者に訓練・教育を提供する能力もない。そのような組合の組織機構や規約は若年者を対象に活動する態勢を整えておらず、一般に組合役員に選出されているのは経験豊かな労働者である。

このワークショップで参加者は、それぞれの組合や国における若年者の状況について話し合い、外部委託や失業、労働組合運動に若年者を引きつけるための方針の欠如といった問題を取り上げた。例えば、多くの若年労働者が自由貿易地区で雇用され、劣悪な労働条件で外部委託作業に従事している。外部委託が原因で、若年労働者は労働組合の重要性をきちんと理解していない。使用者は経験豊かな労働者の勧誘を優先している点でも責めを負うべきだ、とメキシコ鉱山労組のゲネロ・アルティーガは説明した。

チリの組合は労働組合運動が生き残れるかどうかで頭がいっぱいの状態にあるため、若年労働者の勧誘の重要性を認識していない。コロンビアでは、失業と反組合的方針のせいで若年労働者の参加が困難になっている。しかしCNM/CUTのルチアーノ・ダシルバは、「ブラジルの組合は若年労働者の役割に関心を持っている」と述べ、「CNM/CUTは、この問題に関して充実した活動を実施しており、若年労働者を関与させようと努力し、若年労働者専門の部署を全国レベルで設置している」と付け加えた。

最後に、プロジェクト目標、組織化ガイドライン、教育・訓練、プロジェクト推進方法について討議した。ICEMとIMFは、5月末までにガイドラインを仕上げ、スイス・ジュネーブでの会合でIGメタルならびにITGLWFとさらに議論することに合意した。プロジェクトの開発・実施に向けて一層の支援を求め、ラテンアメリカの加盟組織による提携強化も呼びかけることにしている。

[2011年5月23日――バレスカ・ソリス]