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ILO、アスベストに関して画期的な決断 国際労働機関はカナダ政府に対し、労働者の健康を保護するために最も厳しい基準限界値を採用するとともに、アスベストに関する国内法規の見直しにあたって労働者団体および使用者団体と協議するよう求めた。 ジュネーブ: 国際労働機関(ILO)は2011年6月11日、カナダ労働会議(CLC)が提訴したカナダのアスベスト関連事件に関する結論の中で画期的な決断を下し、カナダはこの発癌性物質の世界有数の生産国であるため、「技術進歩と科学知識の最新情報に常に通じている」特別な義務を負っていると指摘した。 ILO基準適用委員会はカナダ政府に対し、「アスベスト曝露に関して労働者の健康を保護するために最も厳しい基準限界値」を採用するとともに、国内法規の見直しにあたってILOアスベスト条約第162号の条項の適用をめぐり、労働者団体および使用者団体と協議するよう求めた。 同委員会はカナダに、「アスベスト曝露の危険に関する科学研究、知識および技術の進歩、それに世界保健機関やILOをはじめとする認知された組織の所見を考慮に入れる」よう求めた。WHOとILOの両方が2006年以降、温石綿の使用禁止をはっきりと勧告している。 委員会では、アスベストを採掘して発展途上国に輸出しているカナダのケベック州で、アスベスト関連の死亡率が世界で最も高い部類に入っていることが報告された。ケベック州の温石綿への曝露限度は、カナダの他の州の許容水準より10倍高く、ほとんどのヨーロッパ諸国の曝露限度より100倍高い。ケベック州の公衆衛生研究所が先ごろ発表した報告によると、セットフォードマインズという町の空気モニタリングから採取されたサンプル3,000件の43%が法定限度を超えていた。 この産業は、ケベック州のセットフォードマインズと近くの町アスベストスで約300人の労働者を雇用しており、現在、5,800万ドルの政府融資保証によって採掘・輸出を拡大したいと考えている。 カナダは、カナダ政府とケベック州政府の承認・奨励により、この発癌性繊維をインドなど多くの国々に輸出し続けている。インドでは数日前の6月8〜9日に国際建設林業労働組合連盟(BWI)とIMFが国内の労働組合と2日間の会議を開き、世界的規模でアスベストを禁止するための活動を続けた。 6月20〜24日の週に、アスベスト禁止を求める国際キャンペーンはロッテルダム条約会議でまた別の難題に直面する。この会議では、危険物質リストへの掲載が推奨される4種類の物質のうちの1つとして、温石綿が3回目の審議にかけられる。カナダはここ数年、同国も署名しているロッテルダム条約の危険物質リストに温石綿を掲載させないよう働きかけている。 本日6月14日、IMFはBWIおよびグローバル・ユニオンとともに、ロッテルダム条約会合での温石綿に関する声明を支持する。声明を読むには下記サイトを参照: http://www.bwint.org/pdfs/BWI%20challenges%20Canada%20on%20asbestos.pdf [2011年6月14日――アニタ・ガードナー]
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