タイの金属労働者が団結して力を強化
タイの金属労組2団体は、組合構築と組織化に関するIMFワークショップに出席した3日後、協力関係を深めて推定10万人から成る強力な金属労組運動を構築することに合意した。
タイ:
組合構築と組織化に関するIMFワークショップが開かれ、IMF加盟組織TEAMとタイ自動車労働会議(ALCT)という組合団体の指導者を中心に35人が出席した。ワークショップの目的は、両組合の間で協力関係とチームワーク、理解を深めることであった。
チャリー・ロイソンTEAM会長は両組合の指導部に対し、タイの労働運動全体のために和解して結束を固めるよう要求した。タイの労働組合運動に欠けている労働者の団結・連帯を構築して保護する必要がある、と同会長は強調した。また、IMFとICEM、ITGLWFとの間で進んでいる新GUF創出プロセスにも触れた。
ヨンユット・メンタパオTEAM書記長が、統合プロセスを主導してくれたことをIMFに感謝した。同書記長は、TEAMとALCTとの頻繁な会合が徐々に成果を上げ、かつて対立していた両組織がタイの金属労働者を統一しようと考えるに至ったことを力説した。
P・アルナサラムIMF地域代表が開口一番の言葉でTEAMとALCTに対し、一致協力して強力な金属労働運動の構築を最優先するよう促した。同代表は、この地域におけるIMFの活動や課題、業績にも触れた。
このワークショップで、両組合からの参加者は以下のとおり合意した。
●両組合の合同事務所を開設する。
●合同組織化委員会を設置して競争や対立を避ける。
●ILO条約第87号および第98号の批准、最低賃金、ディーセント・ワークなど、全国レベルの労働問題に関して共同キャンペーンを展開する。
●金属労働運動の強化に向けて他の共通の課題や活動を模索する。
●インラック・シナワット首相が選挙キャンペーンの中で約束したとおり、タイの全労働者の最低賃金を1日300バーツ(10米ドル)引き上げるよう共同で要求する。
●TEAMとALCTが設置した合同委員会の枠内でタイのICEM/ITGLWF加盟組織と会談し、新GUF創出プロセスについて議論する。
最後にアルナサラムは、団結と連帯を促進するTEAMとALCTの取り組みを称賛し、「結束しなければ労働者と労働組合は搾取されやすくなるだろう」と述べた。
[2011年10月6日 P・アルナサラム]
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